中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

’16 玄達釣行 2回目

2016-07-23 12:30:00 | 船釣り・釣行記
■ようやく2回目■

 今年は梅雨入りから前線が日本海側に横たわり、その上を次々に低気圧が通るというパターンの気圧配置になることが多かった。そのため、玄達瀬では巨マサ遭遇確率が高いと言われている、前半戦の釣行機会を殆ど逃してしまった。ヒラマサは産卵&放精後に深場に落ち、マキエサに向かって食い上がってくることが少なくるため、後半戦は「サシエサがウマく口元に届けば」という条件の下で狙わなくてはならない。従ってどうしてもチャンスが減ってしまうが、それでも出る確率が少しでもある限り、釣行してしまうのが、釣りバカたる所以。今回も半ば意地になっての釣行だ。
 お世話になったのは、越前フィッシングセンターが斡旋する、晴海丸さん。この海域では、ボクが最も信頼する船長が案内してくれるので、結果は「現地でボクがどう釣るか?」に掛かっているのだが…。

●停泊中の晴海丸●


■ライバルは少なく■

 釣行したのは海の日がらみの連休だったため、各斡旋点の予約表は「空き無し」の状態となっていて、ライバル船が多いことが予想されたが、ボクが釣行する日のことだから、いつものように当日は荒天気味だった。そのため、出船を遅らせたり、取りやめたりする船が多く、船長が目当てとしていたポイントには余裕があった。そして、ベストだと思われる位置に一発でアンカーリングが決まった。あまりに事がスムーズに流れたため、ここまで続いていたボクの不運は、ようやく底を打ったような気分になり、これから先に期待を持つには十分なスタート時の状況だった。
 今回も道糸10号、ハリス12号×6m(2本バリ)という、巨マサクラスを意識したタックル・セッティングを行い、「ドンと来い!」の体勢で挑んだ。

●’16仕様のタックルは、今度こそ火を噴くのか?●

 潮況は、底潮に対してやや上潮の勢いが勝った状態で、いわゆる二枚潮気味であった。但し、上下層のスピード差は少なく、上層の流れ自体も「速くもなく、遅くもなく」の理想的な速さなので、釣りにくそうな状況ではなかった。
 実釣開始直後に、アタリがあったような無かったような感じの曖昧さでボクがイサギをゲットした後、しばらく間を置いて左舷トモで大きなアタリが出た。
 正体は今年のレギュラーサイズである60cm台後半の小マサクラスだったが、お隣さんはその後の流しでもポツポツながらアタりを捉えていった。

●快調に曲がる左舷トモ●

 左舷トモの釣り人に目をやると、当初はリールの回転トラブルを抱えて出遅れていたのが、船長のリールをレンタルして以降はアタリを捉え始めていた。そして時間の経過と共に最左舷に仕掛が流れるこの位置にアタリが集中気味になった来た。
 そんな中、ボクもようやくアタリを捉えるに至ったが、相手はメジロでガッカリの結果だった。

●メジロ相手では…●


■インコース理論■

 船長曰く「インコース理論」というのがある。完全フカセ釣りをする人なら殆どの人が経験していると思うが、海流は上~下層で速さのみならず、流れる方向がズレていることが多く、実際に仕掛をある程度流し込むと、左右あるいは、時には真逆に角度を変えることが多い。この日は船尾方向に向かってやや左(右舷側)に一旦流れた後、右(左舷側)に曲がってゆく潮だった。簡単に言えば、流す方向が右カーブしていたわけだが、船長の経験から言うとカーブの内側から出てくるヒラマサが多くなる傾向があるそうだ。それに基づけばボクの流す位置が一番不利になる。その実、アタリの分布はそうなっていた。
 それに加えて道糸以外のタックルセッティングが違っていて、他の二人がDAIWA製の、実績のある電動リール(初期タイプの750MT)を使用していたのに対して、ボクはシマノ製(B.M.6000)だった。このブログでも以前触れたことがあるが、この2社ではスプール・フリー性能に差が有って、同時に流しても、コッチが50mの時点で、アッチは60m出ていたのだ。もっとも、この程度の差であれば、工夫によって差を埋めることは可能だが、回転差は沈み具合の差に繫がるので浮力差が出るうえ、コースのイン側、アウト側の差が加わって“3D”でのズレが生じているという、苦しい展開になっていた。


■ようやくの…■

 ボク以外の二人は、発泡ウキのサイズが7番+7番のセッティング中心でアタリが連続していた。対するボクは、手手繰りの送り出し量を周りよりも10~20m多くとり、発泡ウキのサイズは8番+7~6番の間で調整していたが、これでエサが盗られたり、残ったりの状態だった。他の二人とは仕掛も違っていて、ハリスがボクの12号に対して10号、ハリの号数も14号に対して13号だったから、1ランク軽い二人に対してボクは少重めの仕掛と、ややフリー回転性能の低いリールの使用という条件だったため、差し引きすれば“イイ線”を流しているように思い込んでいたのだが…。しかし、答はなかなか出てくれなかったうえ、何故か他では掛からないウマズラハゲが2回も掛かってくる状態だったので、ハズし続けていたのだろう。

 頭の中は「何で?何で?」が渦巻いていたが、釣り以外では発揮できないような根気で地道な調整を繰り返す中、ようやくそれらしいアタリを捉えることに成功した。アワせた後のパワー感からヒラマサと判断し、まずはキツ目のドラグで相手との距離を詰めていった。

●そこそこのヒラマサと確信する●

 そして、無事に水深分(ここでは55mほど)の距離を切れば、徐々にドラグを緩めて相手の力をそいでゆく
 掛けてからここまでの間のやり取りで「大したことはないかな?。」と思っていても、相手がヒラマサと判断していれば、慎重に対処しないとイケナイ。というのは、流れに乗って素直に船下までやって来ても、そこで豹変するヤツがいるからであるし、第一、何処でどの部分が根ズレを起こしているのかも知れず、無理に引き上げると、距離が短くなった分だけ、道糸のショック吸収力が落ちてキズが入った部分でハリスが飛んでしまうことがあるからだ。かと言ってあまり時間を掛け過ぎると、ハリ穴が広がって、相手が首を振った瞬間にハリ外れが起こることもあるから厄介な事この上ない。

 そして、船際での執拗な締め込みを無事にかわしてネットイン!。二次目標(一次は120cm以上)のメーターオーバーにも届かないサイズであったが、そこそこの大型をゲットできて、まずは一息つくことができた。

●96cm●

 しかし、安心し切るのは以後にアタリが連発してからだ。「やはり…」というか、何というか、それにはまだ早かった。この後はまたもやアタリが遠ざかる展開に戻ってしまった。


■持ち直すも…■

 ゲットの後は努力すれど実りのない状態に戻っていたが、昼を回った時点で潮と風のバランスが崩れて流れる角度が変わり、オマツリも増えたためにミヨシの釣り人が釣り座を移動した。これでボクの釣り座はアウトコースではなくなった。これを機に、どうしても合わなかった沈み具合を合わせるために、ハリスを周りと同じ10号に落とした。だが、これでも違いがあって、他とは浮力を減らし気味に調整せねばならなかった。
 条件が変わる(変える)と、現金なモノで、アタリ増え始めた。しかし1本の小マサ・クラスを除いて、全てがメジロのアタリだった。但し、増えたとは言え、大型魚の、アタリ数の割合からすると午前中がボクが2に対して周りが8だったのが、3に対して5に変わった程度であり、大逆転の様相はなかった。しかも、クーラーボックスの中にある饅頭を取り出そうとしている間に来たアタリを逃してアワセ損ねるなど、ヘボなこともやらかす始末だった。何とか気合いを入れ直し、集中力を回復させて狙ってはいたが、気付けばマキエサ切れで終了時間を迎えてしまった。

 この日全体の中でも、巨マサかも知れないキョーレツ・バラシは他の二人には2回ずつあったようだが、そんなモノはボクにはゼロであり、ようやくアタリ具合が変わった午後からは、メジロがメインの相手となってしまったので、「労すれども功無し」の一日だった。しかし、それでも3人で96~68cmのヒラマサが10本(2:4:4)出ており、玄達瀬の底力だけは垣間見ることができた。願わくは後3回の釣行でキョーレツ・アタリを捉えてみたいモノだ。兎にも角にも今後もチャレンジは続く…。

●全員の釣果(一部はお裾分け済み状態)●

コメント (2)
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