中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

’16 玄達釣行 5回目(今期最終)

2016-08-20 12:30:00 | 船釣り・釣行記
■最終釣行■

 今回は玄達瀬解禁期間の正に最終日である8月15日の釣行。兄と予定していた解禁前期の釣行が荒天で中止になった分の、予約の入れ直しがこの日になった。
 最終日は出港する船の数が激減するため、ポイントは選び放題で、その意味ではチャンスなのだが、期待の、巨マサの残り物がそこに居るかどうかは別の話だ。残念ながら、最終段階の8月10日頃から仕掛けのブチ切られ情報もかなり減っていて、決して「期待が大きい」とは言えない状況の中での出漁だった。

 乗船したのはいつもの晴海丸さん。「この時期は小マサ&チビマサを避けて、中マサ以上が居着く瀬を探すのがカギ。」ということで、現地に到着すると、やや深場を中心に丹念に感度をとっていった。

●丹念に探る船長●

 今回は購入当初から故障していた新品リールが返品扱いとなり、次いで仕入れた中古リールもプログラム不良で返品となって、ついにリールをレンタルせざるを得ない状況となった。リールを持参しない釣りは渓流釣りを除いて初めての経験だ。

●レンタル・リールで…●


■実釣スタート■

 足下の水深がやや深めの70mラインから実釣がスタートした。潮流はそこそこ速く、特に底潮に勢いにあって、100mあたり6分弱掛かるという状態だった。
 開始早々、数投目で兄の竿が曲がり、中マサクラスが顔を見せた。

●好スタートを切った兄●

 しかし、潮の角度がすぐさま変わり、狙った根周りに仕掛が入らないため、船長がアンカーを打ち直した。
 そこからもう一度マキエサをタップリと撒き直し、再スタート。すぐに答が出たのはまたもや兄の竿で、ここから先、3投中、2回アタリを拾うという、中小型のヒラマサが「ほぼ入れ食い」の状態になった。対するボクの仕掛は兄に魚が掛かればオマツリし、裏目裏目でポツンと1本獲ったのみの状態だった。
 この時点の潮は底潮が上潮よりも速い理想に近い潮だったが、上潮に乗ると真後ろに行き、その後底潮に入ると左約45度に角度を変え、ボクの側に近寄ってくる状態だった。そのうえ、道糸のメーカー違いやリールの違いからか、兄の仕掛の方が馴染みが早いため、「兄の仕掛が早く底潮に乗ってボクの仕掛の下に入る→ボクの仕掛が下潮に馴染む頃になると兄の竿にアタリが出る→二人の仕掛がオマツリしながら中マサが上がってくる」という、ボクにとっては悪循環の繰り返しだった。
 そこで、「何か方策は…」と、思いついたのが、水中ウキ(帆)の装着と、発泡ウキを兄よりやや沈ませ気味のセッティングにすることだった。

●水中ウキ(帆)●

 因みに、この水中ウキは磯のグレ釣り用で、キザクラというメーカーが販売している。船の場合はLLサイズが適当だと思うが、効きが悪ければ装着数を増やせば良い。価格が安いので、仕掛をロストした際の痛手も少なくて助かる。
 そして、このセッティングが当たって、ここからは兄とほぼ同角度で仕掛が入るようになり、順調にアタリが捉えられるようになっていった。

●順調に曲がり始めるボクの竿●


 ただし、朝一番の時合いは過ぎていたため、ポツリ・ポツリのペースで、次第にメジロ(ワラサ)の割合が増えるようになっていたが…。

●70cm級●


■風雲急を告げる■

 しばらく経つと、アタリは完全に打ち止め状態になった。それとほぼ同時に、これまで遠くで轟いていた雷鳴が次第に近寄ってくるようになった。稲光と落雷音の時間差から、付近への落雷はなさそうだったが、降雨は激しく、雨粒が打ち付ける背中に痛みを感じるほどになったため、一旦は竿出しを中止せざるを得なくなった。

●雷雲の通過待ち●

 待機時間は1時間弱ほどになったが、再開後は小マサ&メジロしかアタらなくなっていた。それを機に船長は移動を決意し、晴海丸は次なるポイントを目指した。

●竿は曲がるが…●

●メジロも多かった●



■木っ端グレ理論■

 船長の経験則から「小型が騒ぐポイントでは、大型は殆ど顔を見せない。」との判断を受けての移動だったが、これには思い当たる事がある。
 ボクはずっと磯のグレ釣りをやっていたが、この釣りは「エサ盗りとの戦い」という側面がある。磯の周りにはフグ系、ハゲ系、スズメダイ系、回遊魚系(主にアジ、サバ)等々、あらゆる種類のエサ盗りが跋扈するが、中でも厄介な部類に入るのが、「木っ端グレ」と呼ばれる30cm以下の、小型のグレだ。当たり前の話だが、何しろこいつらの習性は本命の良型グレとほぼ同じなので、食うポイントが近い。その上で「スレていない」、「数が多い」ために先を争って食うから、本命にサシエサが届き辛くなって始末に負えないのだ。これと同じで、一旦マキエサに付いてしまったチビ&小マサは良型以上のヒラマサの前に出てエサを拾うため、サシエサが届かなくなる。そんな事を言うと「そのまま粘ればやがて本命が…。」と言う人がいるかも知れない。勿論、その可能性は0ではないが、確率が低いように思う。実際には、潮が悪くなる等、周囲の条件が悪くなったために、チビ&小マサが散って食わなくなっている事の方が多いというのが船長の判断なのだろうし、ボクもそう思う。(特に玄達瀬の中~後期では)

 そんなこんなで、移動し、アンカーを打ち直したが、またもや小マサがアタってしまい、再移動。殆どライバル船の居ない玄達瀬の周囲を、良型以上のヒラマサを追い求める時間が続いたが、これまでの常識から小マサが居ないと思われている深場でも状況は変わらなかった。


■最終段階■

 今期のラスト釣行日の正に「締め日の締め」に当たる時間帯に差し掛かった。
 小型を避けに避けての移動を繰り返したが、大マサクラス以上は散っており、狙うのに難しい状況は変わらなかった。それでも選択できうる範囲内で最大魚を我々に狙わせてくれる船長の努力には、いつもながらに頭が下がる思いだった。
 そして最後の地に到着。残ったマキエサを充分に撒いて挑んだが…。
 この日の後半からは潮流と道糸その他のバランスが合ったのか、ボクの竿にアタリが集中していたが、掛かってくれるのはメジロがメインで、時折中マサクラスが来る程度だった。

●このクラスが精一杯だった●

 ラスト2投となり、これにもアタリが有ったが、

●今期最終のやり取り●

またもやメジロでガックリ。
 続いての、ラストの流しではエサが盗られずに終了した。

●名残惜しくも、最後の流し…●


■来期に向けて■

 何度か触れたが、今期は電動リールに振り回された年だった。詳しくは今後に記すが、これまでは多少フリー回転性能の劣る電動リールであっても、使いこなす自信があったし、「それも釣りの楽しみのうち」と、ややM的に捉えるフシがあった。しかし、今期は周囲ではアタリが出ているのにボクだけが蚊帳の外で、午前中一杯、悪戦苦闘していることが殆どだった。その結果、埋めきれない差がある事を痛感し、自信が過信だったことに気付かされて「素直に定評のあるリールを導入すべきだった。」と後悔している。
 来期に向けて課題は山積みだが、謙虚になれば糸口は見つかるハズ。今年の記録は96cm止まりに終わったが、来期こそは自己記録更新級の巨マサがゲット出来るよう、願いたいモノだ。

●今年はこれくらいにしといたるワ!(右向きがヒラマサ)●
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