前回の記事で記したように、白石グリのヒラマサは絶不調と言わざるを得ない状況に陥っている。
今回の釣行では、今期はかなりの確率でやって来る「ブッ飛び潮」が差している事を受け、冠島周辺からのスタートとなった。
そこには拍子抜けするようなスピードの潮が南から北へ流れていた。
●40mあたり5分30秒強●
開始から早々にイサギが掛かり、その後に釣友が小マサを1本掛けたが、後が続かず場所を移動。2ヶ所目もイサギしか掛からずだった。
「このまま粘ってイサギ混じりで小マサをゲットするくらいなら、少しでもヒラマサの型が良くなる中浜に行こう!」となって、大移動を敢行した。現着すると潮流は100mあたり3分ほどだったが、魚探で探ってもそこに魚影は無く、数投で諦める事になった。
そして「一か八かの勝負!」となって、白石グリへと向かう事になった。
しかし、そこには西からの潮が絶望的な流速でぶっ飛んでいた。
100mあたり2分10秒とあってはフカセ釣りは成立せず、オモリ&カゴを装着してみたものの、エサが盗られる気配すら薄く、野球で言うなら10点差をつけられた際の9回裏の攻撃のようになり、1点も取れないままにこの日の釣りが終わった。
当日は、魚探をかけた多くの箇所で、魚以外のツブツブ状の反応が大量に出ていたが、恐らく「ターン・オーヴァー」という現象だと思われる。これは上層と低層の温度差で海水が入れ替わる事を指し、その結果、海底の有機物等が舞い上がって海中が低酸素状態になる。流れの少ない湖の釣りでは、この現象が春と秋に起こるのはよく知られているが、実は海でも起こる。低酸素+浮遊物によるエラ詰まりを恐れて魚は口を使わなくなるし、海底でじっとしている、もしくは、より苦しくない環境を求めて移動する。こうなってはお手上げで、影響の少ない場所で釣るしか手立てがなくなってしまう。
早くこの状況を脱して例年の白石グリに戻って欲しいのだが、もうヒラマサ・シーズンの半分が過ぎようとしている。ゴールデン・ウィーク明けには何とか納得の行く1本を捻り出したく思っているので、状況がV字回復する事を期待するとしよう。
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