都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
鬼について考える
おに【鬼】《「おん(隠)」の音変化で、隠れて見えないものの意とも》
仏教、陰陽道(おんようどう)に基づく想像上の怪物。人間の形をして、頭には角を生やし、口は横に裂けて鋭い牙(きば)をもち、裸で腰にトラの皮の褌(ふんどし)を締める。性質は荒く、手に金棒を握る。地獄には赤鬼・青鬼が住むという。
辞書:【大辞泉】より
「おに」の語源について多くの本が判で押したように、源順(みなもとのしたごう)「倭名類聚鈔(わみょうるいじょうしょう)」(937年頃)の「隠(おぬ)が訛ったもの」という説を取っています。
現在「鬼」という字は普通「おに」と読まれていますが、有名な「九鬼文書(くかみもんじょ)」のように「かみ」と読むこともあります。また古代には「もの」と読んだ例もあるようです。「もののけ」の「もの」ですね。
「九鬼文書」は、記紀(古事記・日本書紀)に漏れた神代の記録を書き継いだものとして貴重な資料である。尚、鬼という字は角がない「」が正式である。
この文字は中国ではgui(キ)と読み、人間の霊魂あるいは亡霊を意味する文字ですが、日本では初期の段階では霊的な存在一般を表すのに使用されたようです。
現代にみる牛の角を生やし、トラの牙を持ち、虎の皮のパンツをはいた鬼については、いわゆる鬼門が東北の方位で、この方位は十二支でいうと、丑の方位と寅の方位の中間にあたるためである、というのが通説です。つまり「丑寅」の方角が鬼門なので、鬼は牛の角を持ちと虎皮のパンツを穿いているというわけです。
「日本書紀(720年〈養老4〉に成立したわが国最初の正史。)」では斉明天皇の葬儀の時(661)に、「朝倉山に鬼が出て大笠を着て葬儀をのぞいていた」という記述があります。
「日本書紀」の欽明天皇の巻に描かれた「鬼」は実際問題として外国人のようです。民俗学者の一部には、「鬼」というのは通常暮らしている共同体の範囲外に住む人のことである、と捉える向きがあります。これは確かにそういう面があったようです。
初期の頃の鬼の姿で、笠をかぶり簑を着ているというのはポピュラーな姿でした。これはいわゆる稀人(まれびと)の姿であり、現代でも秋田のナマハゲにその名残を見ることが出来ます。
うし-おに【牛鬼】
牛の形をした妖怪。また、地獄の獄卒である牛頭(ごず)。
《(梵)pretaの訳。薜茘多(へいれいた)と音写》生前の悪行のために餓鬼道に落ち、いつも飢えと渇きに苦しむ亡者。
辞書:【大辞泉】より
鬼は「おん(隠)」の音変化で、隠れて見えないものの意ともいわれています。鬼のような残虐 非道な事件が毎日のように報道されています。「そんな人には見えなかった・・・。」というコメントが必ず言われます。鬼は人間の心の中に静かに隠れているのかもしれません。
明日は総選挙です。権力という欲望に憑かれた鬼の中から真っ当な人間を選ぶのは大変です。でも、必ず投票に行きましょう。鬼を生かすも殺すも私たちの一票にかかっているのですから・・・。
したっけ。