最近のコロナ騒動で、あの4年前の動乱の築地移転騒動から、勝ち組として逃れた身としてコロナで落ち込んだ豊洲を見ると歯がゆい思いがする。過去の知見で想定以上のことは想定しても誰も関心を持たなくなって来ている気がする。
TVで面白おかしく地下汚染の問題を4年前の夏に他の事も報道する価値があるのに地下の空洞問題を騒いでいた。空洞問題はそれ以前に知っていた。それは都営ゆりかもめ線市場駅前に移転する城北信用金庫との人たちとの雑談から、城北信用金庫の移転する支店に金庫が置けないという。金融機関に金庫がないとおかしいので聞くと、床の耐える重さが設計していないという。さらに隣に移転する会社の床にマンホ―ルがかなり多いという情報も入っていた。これは移転するまでに減らしたようだ。埋立地なので過去の知見から建物の耐震設計の問題だろうと思っていたが空洞だった。なぜ空洞だったかは(築地と豊洲)という本には書いてなかった。最も今となっては空洞の有無が移転を後らす、根拠となったのはおかしい思い出である。今でも東京都中央卸売市場のHPには毎月の地下汚染の情報が出ていて、移転後3年近くなるが減っていない。要するに汚染を遮断する対策会議とか工事は必要がなかった。地下の汚染が在ろうと無かろうとプロの食関係者は仕事をしている。このことで数百億円の税金が消え、環状2号線工事も遅れた。さらにコロナもあって、海外観光客4千万人も消えた。オリンピック目当てのホテルも飛行機も需要が消えた。
今でもアナウンサ-系は情報入手先が裕福な人が多いようで、最後にドンデン返しの築地移転騒動は面白いだろう。当時は筋書きのないドラマと思っていたが豊洲移転でなければ、再建は築地では無理で豊洲が以外では物流センタ-化するしかないと思っていた。誰でも参加できる築地の移転は今から思うとTV解説者の無知と市場で働く労働者と付き合いがなかった。誰も好んで午前2時から働かない。それなりの給与は出るので、個人経営の仲卸は移転費用も出ないだろう。都議会に出した市場の仲卸の経営状況の数字を見ると、赤字か損益がぎりぎりで後継者は先行き不安で多大な移転投資が予想される豊洲へ移転するのは否定するだろう。そこに通常の移転と違って補償がある思っていたが、低金利の融資で借金には変わりない。バブル時水産仲卸の権利は1億円以上の価値があって、鑑札の担保で運営できたが最後は2千万円ほどまで下がったという。他の組織で似ているのが大相撲の親方の年寄株のようなもので当事者以外は価値はない。バブル時1600ほどの築地水産仲卸は今は500以下で大手の仲卸もス-パ-との取引のない所は苦しいようだ。海外のすし屋もダメで高級すし屋・ホテル需要も消えた。
残った築地市場の更地はワクチン接種場となってしまった。コロナで東京都の余裕資金が消え、次の都知事によって土地は売却されいずれビルの町に変化するだろう。
懸念していた地下汚染で豊洲で働いている人の健康被害の報告はない。同時に食材の汚染もないようだ。結果として最大の不評被害は移転反対派だろう。これから残った築地市場周辺は銀座に近いため、地上げが急速に進むと思われる。