韓国農林畜産食品部は2013年中国にある韓国大使館などとの議論を通じて中国語表記法として「辛奇」を採択し、2021年文化体育観光部「公共用語の外国語翻訳および表記指」ではキムチの中国語表記と認定してきた泡菜を削除して「辛奇」を新たに明示した。
韓国と中国は何回もキムチの表記で揉める。とばっちりが日本に来るからキムチの歴史論争の知識が必要となる。
今回の騒動の始まりはアメリカで販売されていたキムチラ-メンの漢字表記である。
農心という韓国ラ-メン業界のトップ企業が米国内販売強化で副表記に「中国語を使っている米国在住の中国人が理解しやすいようにと辣白菜という用語を併記した」もので「法令には反していない」としいる。 農心のキムチ表記問題は1月25日、米国に暮らしている韓国人の情報提供から始まった。「辣白菜は中国東北地方のハクサイの漬物であり、韓国のキムチとは全く違う食べ物」と指摘した。キムチ起源歪曲(わいきょく)など中国の「キムチ工程」が続く中で、「(韓国製品の)誤った中国語表記を使用すれば、中国本土の人にまた口実だけを提供することになる」という。 ただし「辣白菜」表記を問題化するのは行き過ぎではないかとする指摘もある。3年前に「辛奇」という公式中国語表記の使用が決まったものの、中国語を使う消費者(韓国国内にいる旅行者か?)にはいまも十分浸透していないという説明だ。 これまで韓国キムチは2001年国際食品規格(CODEX)で認定を受けた後、それまでこれといった漢字表記法がなかった。当時、中国消費者はキムチを「韓国辣白菜」「韓国泡菜」と呼んできたが、泡菜は中国四川省地域の野菜の漬物なので東北工程論争に発展した。 これに対して韓国農林畜産食品部は2013年在中国韓国大使館などとの議論を通じて中国語表記法として「辛奇」を採択し、2021年文化体育観光部「公共用語の外国語翻訳および表記指」ではキムチの中国語表記と認定してきた泡菜を削除して「辛奇」を新たに明示した。 ◇農心「中国消費者が理解しやすいように…法には背いていない」 キムチの中国語表記論争が起きるとメーカー側は中国消費者が理解しやすいように表記したという立場を出した。 農心関係者は「キムチラーメンの容器面に大きな英語で『Spicy Kimchi Flavor』(辛いキムチ味)と表記してあり、英語があまり分からない中華圏国家の消費者のために小さな文字で『辣白菜』を併記した」とし「辛奇という用語は中国現地ではあまり使われておらず理解しにくいため、東北工程論争のあった『泡菜』ではなく『辣白菜』を採用した」と説明した。 続いて「中国語を使う人々が理解しやすいように辣白菜という用語を併記した」としながら「法令には背いていないので現時点ではこれを『辛奇』に変更する計画はない」と明らかにした。
この論争を見ていると韓国のキムチの言葉の扱いが大変という感じがする。正確な日本語の発音でキムチを韓国人に伝えることは出来ないし、日本語に英語をカタカナで表すことに似ているという。何か幼児言葉の様に感じるのだろうか。日本言葉で言うとまだ未発酵とということかもしれない。未発酵のキムチ程美味しくない漬物で辛味だけが口に残る。
日本語の漬物の漢字表記も明治以後の変遷がある。変動があったのは漢字を覚える数が多すぎて、他の学習に妨げになるという議論が多く、漢字数制限で漬物にも影響があった。戦後に当用漢字表が出来て、その時に漬物の(漬)という字が学校教育の場で外された。これが今でもJAS法の農産物つけ物類という法律にひらがなが残っている。さらに送り仮名の問題で漬物は漬け物となりス-パ-での売り場表記が漬物となっている。この混乱は表記にこだわらない漬物業界を表している。
常用漢字という制度が出来て、漬物が今の表記になった歴史がある。