透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「本の寺子屋」

2018-11-25 | A 読書日記

 

■ 塩尻のえんぱーくを会場に月1回以上のペースで行われている「本の寺子屋」は作家や評論家らを招いた講演会や対談などを行う企画で、今年で7年目。ナビゲーターの長田洋一さんは元「文藝」の編集長で、俵 万智のベストセラー歌集『サラダ記念日』を世に出した方。本好きにはうれしい企画だ。 

斎藤美奈子、長野まゆみ、久間十義、金原瑞人・・・。私は興味のある回だけ参加してきた。

今年15回目の今日(25日)は、毎日新聞記者の中澤雄大さんの「新聞記者の読書」という演題の講演だった。配布された資料は毎日新聞の読書欄「今週の本棚」など、A3に縮小した両面コピー40枚、80頁。様々なジャンルの本が取り上げられ、関係者を紹介する記事も掲載されている。

「歴史認識を問い直す」東郷和彦/角川oneテーマ21 「官邸危機」松本健一/ちくま新書 「文士の遺言」半藤一利/講談社 「マレーシア航空機はなぜ消えた」杉江 弘/講談社 「東北朝市紀行」池 田進一/こぶし書房 「いのりの海へ 出会いと発見 大人の旅」渡辺憲司/婦人の友社・・・。

本の大海に溺れることなく、読みたい本を読む。 

*****

渡された毎日新聞のコピーには三島由紀夫に関する記事も掲載されている。

1970年11月25日、三島由紀夫は市ヶ谷の自衛隊駐屯地で衝撃的な自決を遂げた。そう、今日は三島由紀夫の命日「憂国忌」。しばらく前に『金閣寺』を再読したが、もう三島由紀夫の長編を再読する気力はないなぁ・・・。


「豊饒の海」 20代に読んだ本には水色のテープが貼ってある。


 


― にわかやぐら女子?

2018-11-25 | A 火の見櫓っておもしろい


(再)金沢市東山 浅野川大橋詰火の見櫓 3脚無3型 撮影日181123 

■ 本稿の写真は妻が友人と金沢旅行をした際、スマホで撮ったもの。以前、同僚のT君がやはりこの火の見櫓の写真を撮ってきてくれた(過去ログ)。残念ながら私はまだ直接見ていない。

この火の見櫓は1924年(大正13年)に建設された。その高さはなんと約23mで相当高い部類。1971年(昭和46年)に上部が切断・撤去され、下半分が残された。老朽化したことがその理由だったようだ。現在は建設当時の踊り場に半鐘が吊り下げられている。

このようにこの火の見櫓は建設当時の姿を留めてはいないが、2005年(平成17年)の11月10日に登録有形文化財に登録された。地元住民の熱意が伝わる事例だ。


火の見櫓の脚元に設置されている説明板。写真をトリミングした。

注目は**金沢城下に火の見櫓が設けられたのは明暦三年(一六五七)のことと伝えられ**の件(くだり)。

火の見櫓の歴史はこの明暦3年の冬に江戸で発生した明暦の大火の翌年に江戸幕府直轄の消防組織である定火消が設けられて、麹町・市ヶ谷・飯田橋・御茶ノ水の4ヵ所に火消屋敷が建設され、そこに火の見櫓も造られたことに始まるとされている。

浅野川大橋詰火の見櫓の説明文により、明暦3年に金沢にも火の見櫓が造られていたことが分かる。江戸のまちの大半を焼き尽くした明暦の大火に衝撃を受けたことが火の見櫓建設の契機となり、同年に建設されたのかもしれない。

**この櫓は藩政時代を引き継いで発展した伝統ある大都市の防災機能として長く市民の暮らしを見守ってきた。まさにわが国近代の歩みを語る遺産である。**

このような認識が広まれば、全国各地で火の見櫓を保存しようという機運が高まるかもしれない。


 


007シリーズ 心に残る作品ベスト3は?

2018-11-25 | E 週末には映画を観よう

週末には映画を観よう

「ドクター・ノオ」「
ロシアより愛をこめて」「ゴールドフィンガー」「サンダーボール作戦」この3連休中に007シリーズを第1作から第4作まで観た。

この4作品で最も印象に残るのはやはり「ロシアより愛をこめて」だ。この映画ではジェームス・ボンドとソ連の美人情報部員、タチアナ・ロマノヴァ(ダニエラ・ビアンキ)が新婚旅行中の夫婦に成りすまし、オリエント急行の個室に乗車する。やはり列車の旅は良い。この作品は単なるアクション映画ではない。007シリーズの中で最もしっとりとした雰囲気が感じられる作品かもしれない。

東西冷戦時代故、英国の紳士がソ連の美女の心を、体もか、きっちり奪ってしまうという設定にも意味がある。そして印象的なラストシーン。

全24作品をもう一度観て、心に残る作品ベスト3を決めたいと思う。