路上観察 松本の四柱神社の石灯籠
■ 屋根の下り棟の先に蕨手(わらびて)の意匠が施されている。蕨手は神輿の屋根にも、火の見櫓の屋根にも付いている馴染みの飾り。
蕨手は名前が示す通り、春の野草の蕨を模したもの。これから生長する元気印として縁起が良いという意味があるのではないかと推察するが、本当のところを私は知らない。
蕨手刀といって刀の柄の端部にこの意匠が施されたものが古墳時代から平安時代初期につくられていたという。蕨手は古代からある意匠ということになる。
くるりんちょな形、うずまき状をしているものは植物など自然を観察すれば難なく見つかる。だからこの形の飾りは世界各地にいくらでもあるかもしれない。