■ 6月の読了本はこの3冊。
『硝子戸の中』夏目漱石/新潮文庫
漱石の作品は昔一通り読んだ(つもり)。
漱石の家に泥棒が入った時の話。**その事があって以来、私の家では柱を切り組にして、その中へあり金を隠す方法を講じたが、隠す程の財産も出来ず、又黒装束を着けた泥棒も、それきり来ないので、私の生長する時分には、どれが切組(きりくみ)にしてある柱かまるで分からなくなっていた。**(36頁)
昨日(1日)バロでした雑談、その話題のひとつが「お金の隠し場所」。柱に隠したというのはやはり漱石の家のことだった。先ほど読み返して**で示した引用部分を確認した。
『現代建築のトリセツ』松葉一清/PHP新書
建築に多少関心があるという人におすすめの建築観賞ガイド。
『潮鳴り』葉室 麟/祥伝社文庫
巻末に載っている「秋霜」という作品の紹介文。**覚悟に殉じた武士、独り孤独に耐えるしかなかった女。その寂寥に心を寄せた、孤独しか知らぬ男。** これは是非読みたい・・・。
ブックレビューになっていないけれど、ま、いっか。