四月に組織が変わり、会社の経営陣も一部交代になった。
やって来たのが二人。
そのうちの一人は、中間採用で僕が入社した当時、一緒に装置開発をしていたK氏。
僕より二学年上なのだけれど、昔から何かと気の合う男。
もう一人は本社で同じ設計部署に居たW氏。
こちらは仕事と言うよりは、会社のレクリェーションで毎年やっていた
ソフトボール大会で一緒にやっていた仲間。
この男と僕の二人だけが、会社の柵を越えるホームランを打てたので
いつもW氏が3番、僕が4番を打って居たのです。
そんな二人のうちの一人、K氏と今日は一杯やりに行きました。
でも、良く考えてみれば同世代で二人は会社の役員。
僕はと言うと、去年の10月に突然管理職を降ろされた男。
会社での実績も、結局は評価して貰えないのはなぜなのか?
なんでこんなに僕は、処遇して貰えないのかと思うのだけれど、
まぁ、僕みたいな上の言いなりにならない不良社員は、駄目なんでしょう。
でも、一緒に飲みながらK氏が僕に
『会社での実績を考えたら、なんでこんな処遇をされているのか判らないね』
って、言ってくれたのがせめてもの慰めというか、
そう云う事を判ってくれている人間が、居るだけで幸せだと思う。
そんな、僕を知っているK氏が来たので、今やろうとしている計画を
ちょっと話したら、乗ってきた。
そう云う意味では、良いタイミングで来てくれたと思った。
僕にまだ期待してくれているK氏。
この人が来たから、少し重い腰を上げようかな・・・・なんて思い始めた。
人間なんて、単純なものです。
自分は他人にどう思われようが構わないと思って居たけれど
何処かでそうじゃない部分も有ったのだなぁって、素直に思う。
ただね、今までの事を考えるとまた、つまらない結末が待っていそうでね・・・・
重くなった腰は、そう簡単に上がりそうも有りません。
しかし、6時から飲み始めてダラダラと飲み続けて、気がついたら11時。
ちょっと飲みすぎたようです。