『やんちゃジジイ・ゆうちゃん』のイカすセカンドライフ

我儘で『やんちゃ』な爺さんの目標は、
周りに笑顔を振りまいて、楽しくセカンドライフを生きる事。

今日は何だか幸せな気分

2015年03月24日 | Weblog

今日は、会社でちょっと良い気分になる事が有りました。

相変わらず会社に行ってもやる事が無く、暇を潰しながらメールで
週末のサッカーの試合の参加メンバーのチェックをしていました。

10時の休憩時間の直前に、そのメンバーの一人から『教えてください』という件名で
メールが飛び込んできた。
『どうせ奴からのメール、くだらないサッカーのネタだろう』
と、喫煙所で一服して戻ってきた。

改めてメールを開くと、サッカーネタでは無く仕事の相談だった。
『耐高圧で微妙な部分があって、先に擬似モデルを制作して放電テストをすることになってます。
微小な放電はモニターには現れず、画像にノイズとして現れる輝線で判断しています。
(中略)
結局今の評価方法で、放電テストしても結局ダメってな事になりそうです。
で、相談なのですが、高圧電源の変動を測定する時の様な仕組みを準備して
この放電を検知できますかねぇ。何かドバイスありますか?』

メールでは形状や、今までの経緯が判らないので電話をしてみたのだが、
どうにもイメージが湧かない・・・・と言う訳で、
『どうせデスクに居なくても気にしちゃいないし、俺も暇だからそっちに行く』
と言って、自転車で本社まで一走りして行きました。
『道具を持ってくればそのまま、昼からサッカー出来ますよ…』
言われなくても、しっかり道具を抱えて行きました。

行ってみて、話を聞いてやろうとしている事がやっと判った。
そして、彼らが考えている事は目的とは違った事を考えていると指摘。
高電圧に関する、形状の説明や設計的なアドバイスはちょこっとだけして、
質問が有った放電の検出方法について、アドバイスをした。

ところが、その検出に使えそうな検出回路に詳しい人間が居ない。
組織票を見ても、詳しそうな人間が見当たらない。
考えてみれば、僕が25年前にその回路を必死になって設計して居た。
そして後釜が来て、それよりもっと性能の良い回路を設計したのだが、
僕も彼も、組織を飛び出してしまい、結局、白紙から設計できる人間が
部署の中に育たないまま、今まで来てしまったようだ。

取り敢えず、そんなアドバイスをした後は、昼休みまで時間つぶし。

フロアを歩いていたら、お師匠さんの顔が見えた。
超高圧電子顕微鏡の設計をした時に、僕を育ててくれた恩師です。
その隣には、その顕微鏡を使って卒論を書き、今では恩師の後釜になって
立派に仕事をしているO君が居た。

今の納入先は順調に進んでいるらしく
『なあんだ、俺の出番はまだ来ないのか?』と聞いたら
『来て頂いたら、皆が仕事になりません』と答えが返ってきた。
『そんな事無いよ。俺は何でも文句言わずにやるよ』と言ったら
『いや貴方が来るだけで、皆ビビって動けなくなるんです』と言う。
『そんなに威圧感あるのかなぁ・・・・一人で出来る人足仕事とかが有るじゃない』と僕。

O君が言うには、今のスタッフの平均年齢は30代後半。
それもお師匠さんと、僕と同い年の組立の人間を入れての話。
二人が抜けると、一気に30代の前半になるほど、世代交代が上手く行ったそうだ。
そして、この装置を今の形に作り直した偉大な設計者として、
僕の名前は若い人の間でも知られているらしい。
『そんな連中の中に、偉大な人が実際に来たら、みんな直立不動になってしまうって事ですよ』
と、お世辞とは言え、嬉しい事を言ってくれる。

そんなやりとりを隣で聞いていたお師匠さんが口を開いた。
『貴方が現場に行くって事は、天皇陛下が来たのと同じなんですよ』
なんて事を真面目な顔をして言う。
お師匠さん曰く
『世代交代のレールを敷いたのも、貴方の功績です。貴方は偉大なのですよ』

お世辞や冗談でも、何だか凄く嬉しかった。
本社には僕をそんな風に見ている人が居るんだ・・・・
そう思っただけで、今日は何だか幸せな気分になった。

コメント
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