このオリンピックを観ていて、そう感じたのは僕だけじゃないでしょう。
萩野選手の金メダルに始まった、日本チームの五輪だけれど、萩野選手は去年の今頃は泳ぐことすらままならなかった。人一倍の努力と、ライバル瀬戸選手との切磋琢磨でやってきたという。柔道の全階級メダル獲得も見事。ちょっとした油断や、運の悪さで金メダルを逃した部分もあるかも知れないけれど、競技というのは、そういった全てを含めて結果がある。
体操男子の団体金メダルは、絶対に獲るんだという執念が感じられた。ロンドンと同じように、失敗で始まり4位スタートの団体競技だったが、今回はチームで個人のミスを補って、最終的には金メダルを獲得した。卓球の女子もチームワークで勝ち取った銅メダル。男子の卓球もチームワークで見事に銀メダルを獲得した。メダル確実なんて、考えてみれば何の根拠もない気がします。陸上のウサインボルトや、競泳のマイケル・フェルプスだって、結果的には『絶対王者』だったかもしれないけれど、五輪に照準を合わせて体を作り上げてきた努力は賞賛に値する。日本の男子サッカーや、五輪に出場すらできなかった女子サッカーは過去の実績に上積みする何かが足りなかったんじゃないかな?それは精神的な面だったり、他人以上に練習する姿勢だったり・・・・それと、対戦相手に対するリスペクトなんじゃないだろうか?昨日、吉田選手を下したアメリカのマルーリス選手が、吉田選手を「ずっと尊敬してきた」と言い、その背中を追いかけ、対戦することを夢見てきたという。そして、その憧れの選手に勝つことを目標に、努力してきたんだと思います。試合直後、破った吉田選手の背中を何度もなでたマルーリス選手。インタビューでの言葉にも、偉大な王者への思いが溢れていました。彼女も人一倍練習してきたに違いありません。
目標を設定するのにも色々ありますが、簡単にクリアできる目標なんて僕に言わせれば目標なんかじゃありませんね。通過点です。『相当頑張らないと、駄目かもしれない』と思うほどの物じゃないと、目標じゃないって気がします。そういう意味で、今回のオリンピックで感じたことが『高い目標を持った努力はいつか報われる・・・』なのです。『夢はいつか叶う』にも通じるかも知れませんね。