母親の7回忌のために帰国していた姉貴。
2週間の滞在で、木曜日の夜の便で豪州へ戻るそうだ。
日本に来てカードを作ったはいいけれど、僕のアパートに送られるようになっていて
不在の間に配達に来たらしく、再配達の手続きをしないとならないらしい。
そんな事があって、姉貴と一緒に日本へ来ている姪に宛てて、
どうしたらいいのか?メールした。
再配達してもらって、受け取っても渡さないといけないし、
法事の時に会ったきり、全然連絡もして来ない。
と思いながら、考えている矢先に携帯電話へ電話がかかって来た。
で、結局は自分で郵便局へ出向いて受け取って来たらしい。
まぁ、これで一つ厄介なことが片付いた。
姉貴とは子供の頃からすごく仲が良かった。
僕の生き方を肯定してくれ、背中を押してくれた一人でもある。
兄貴が海外赴任、弟は嫁さんの両親を面倒見ると言って家を出た。
僕が27歳の時に親父が他界。
それから祖母とお袋と姉貴と僕の4人暮らしになった。
姉貴は小学校の頃からの秀才。オール5は当たり前。
学校で成績がいつも三本の指に入るほどで、高校、大学でも変わらなかった。
そんな姉貴が、海外の日本人学校の教諭試験を受けた。
希望したのが一番倍率の高いシドニー日本人学校。
それも、簡単に合格してしまった。
それでも、いざ合格となって姉貴は躊躇っていた。
祖母とお袋を残して、日本を離れる事に後ろ髪をひかれたのでした。
帰国するまで僕が二人の面倒を見るから・・・・そう言って、送り出した。
ところが帰国寸前に、姉貴が電話してきて、
何か言いたいことが言えない様子。
僕はピーンと来た。
姉貴が豪州で知り合った豪州男性と結婚したいと言う。
祖母やお袋が反対するんじゃないかって・・・・
僕は姉貴に『大丈夫、俺が話するから思うように生きろ』って・・・・
姉貴が帰国するまでと、9年間も待たせていた彼女が居た。
祖母とお袋を抱えるのは、お互いにやりたいことがあったから
姉貴が帰ってくるまで待っていたのだけれど・・・・
そういった計画も、何だか無駄になってしまった気がして、
お互いに別々の道を歩もうって、別れることにした。
その彼女とは今でもたまに連絡を取り合っていますけどね。
嫁さんもその事を知っているので、問題はありません(笑)
ただ、今回の帰国で姉貴と色々話したかった。
本当に豪州に骨を埋めるのか?
電話でその事だけ聞いたら、もう少ししてみないと判らないと言う。
僕は親から貰った実家にアパートを建ててしまったので、
姉貴が日本に帰りたくても、帰る場所が無いのではないかって・・・・
何とかしてやらないといけないなって思っている。
色々とあって、一時は絶縁状態だったんだけどね。
やっぱり、姉貴の事が気になるのです。