今日は、去年から開発していた『ガルデントラップ』の立会い。
この装置は、去年の4月に急に話が出て、急遽ゼロから開発した装置。
アイデアが浮かんだのはお風呂の中でした。
炭酸ガスが出る入浴剤を入れて、湯船につかっていた時に、
『そうだ・・・・水蒸気を含んだ空気を水の中に潜らせたら空気しか残らない』
って思ったのでした。
それで、ガルデンと言う厄介な溶液を含んだミストを、
ガルデン溶液の中を潜らせることを真面目に考えた。
アイデアが浮かぶと、すぐに風呂から上がって漫画にした。
池や水槽に空気を押し込むエアポンプを使えばいいじゃないか・・・・
これでミストは溶液に溶け込んで、出てくるのは空気だけ。
アイデアは完ぺきでした。
まずエアポンプを買ったけど、空気の吸入口がハッキリしない。
それでバラバラにして、構造を検証した。
吸入口を改造してみたら、ポンプの能力が倍以上出るようになったものの、
とんでもない音が出るようになってしまった。
それでも、目的は溶液の完全回収だから、音の事は後回しにした。
ところがそこからが紆余曲折の繰り返し。
隙間がちょっと有るだけで、エア漏れして全く性能が出なかったり・・・・。
新たに加える電源やカバー等の物が、数ミリの単位で合わなかったり・・・
その度に組み直しをする現場のメンバーは、根気よくやってくれました。
今回は浮き袋に空気を入れる時に使う、足踏みポンプと同じ原理の
ダイヤフラムポンプというポンプを使ったけれど、こいつの出す音よりも、
むしろその排気音の方が凄かった。
車のマフラーを外すと、とんでもない爆音が出るのと一緒です。
ところが、今回はそういった消音機を付けられないのです。
そんな音の対策途中で、実験しながらポンプの代わりに、
掃除機を使ってみたら、思いの外上手くいった。
ただ、掃除機では、長時間回すとモーターが発熱するから、
24時間の連続運転が出来ないから使えない。
それでも、別の方法が見つかっただけでも、大きな収穫だった。
その他にも色々ありましたが、何とか立会いに漕ぎ着いた。
エンドユーザーである研究所の責任者が、
『努力や苦労の後が見えますね』と言ってくれた。
技術者は、そういう事が解るのですよ。
解る人には、大変なことが判るんだ・・・・って思いましたね。
その一言で、これまでの頑張りが報われた気がします。
これから音対策のため、また改造に着手します。