春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

身柄拘束に「さすまた」

2005-03-14 18:18:00 | 歴史に向き合う

これが「さすまた」と言う武具である。
朝日新聞「天声人語」で"さすまた"は罪人を捕まえる道具で、こんな物が学校の備品で脚光を浴びる様になった。
広辞苑から「"さすまた"とは江戸時代に、突棒・袖搦(そでがらみ)と共に狼藉者を召し捕るに用いた三道具の一つ。木製の長柄の先端に鋭い月形の金具を付けた武器。喉首にかけて犯罪人を取り押さえるのに用いた。」とある。
鬼平犯科帳では長谷川平蔵率いる捕手が悪党一味を追い詰める場面に出てくるようで、鬼平フアンの部品会社の社長が目をつけ、商品化したようである。身柄拘束で役たつと報じられ、たちまち注文が殺到しているようである。
荒れる学校、安全という神話が崩れ、こんな幕末の古式武具まで常備しなければならないのか、笑えない物騒な世の中である。
幕末時代、韮山の江川太郎左衛門が多摩地区まで代官職を勤めたが、警察機能はほとんど、手に及ばず、名主さんが自主組織を作って、自ら身を守らざるを得なかった。農民層でも武道である天然理心流が流行ったのも、そんな理由からである。警官を呼んで「さすまた講習」を開く学校、何か似ているいや~な時代である。



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