
晴の七五三の日に雨の心配もなく、暑くもなく、寒くもなく、穏やかな日和である。
既になりふり構わぬ身分に何時もラフな恰好でいるが、今日は特別な日、普段締めた事のないネクタイに背広は大変窮屈である。
志木街道に面し、鬱蒼とした杉木立にある清瀬のの大きな鳥居が出迎えてくれる。
その鳥居を潜り、石畳が敷かれ日枝神社の拝殿に繋がる。
「おお~居るわ居るわ」拝殿前にはスーツ姿の父親か縁者と着飾った母親達が群れを組んで、待ち受けている。
神社の前では式を上げる主役とその家族、或いは既に終わった集団で賑わいを見せている。
参道脇にはプロの写真屋さんが、花道脇ではスタッフを揃え、間近に迫り、記念の写真はプロの手でと、勧誘し更に賑わいをましている。
そろそろ、やってくる主役のあかり姫がその成長ぶりとも合わせ、どんな恰好で目の前に現れるか、わくわくしながら、待ち受ける。

パパ、ママに手を引かれ、ご覧の黄色地にピンクの花模様の着物姿で眩しく現れる。
白地に花柄模様の被布コートスタイルが、ピッタリ会い、可愛らしい。
未だ慣れない草履に代わり運動靴で登場、本番直前に草履に履き替えるが、着物に隠れ殆ど判らない。
ハイポーズなんて言うと、しっかりカメラ目線を意識して、笑顔で応じてくれる

不二家のぺこちゃんと一緒にワンショット
カメラを向けると口から舌を出す、ポーズはアカリ姫の特異技であったが、ぺこちゃんを
前に舌なめずりは何故か、一切なかった。
場所をわきまえ、これも成長の証かな?
神殿の前で神主さんの祝詞、おとなしく神妙に受けていた。、
絵馬にお願いごと、でもマジックで、書かれたのは意図不明な謎めいた絵であった。

ようやっと式も無事に終わり、大変窮屈な晴れ着から解放された。
普段着の自由奔放のあっちゃんへ、元気に愛嬌を振りまいていた。

思えば数年前、神主の祝詞の時、三歳のカリン姫は緊張の余り、泣きだし、一緒にお祝いで参列した子供も一斉に泣きだし、大合唱であったことを思い出す。
同じ、三歳でも二人の違いが、此れで良く判った。
そのカリン姫も昨年、7歳 の七五三のお祝いであった。
折しも横浜はサミット国際会議に重なり、全国の警察官が動員され、タクシーも臨検を受けるなど
異常な限界体制と緊張の中での七五三であった。
寄りにもよって七五三にこんなことも、あったと忘れない出来事であった。
どうやら、節目の七五三も何とか終わった。
ああ~皆しっかりと、逞しく、育って行く、何時まで相手にしてくれるのであろうか?
何時までも、このまま、可愛くあって欲しいけどなあ~