2016年12月4日、JR北海道でまた 一つ路線が消えた。
滅びゆく廃線に道内歯止めがかからず、正に櫛の歯が抜けるように、どんどん廃線が拡がっていく。
故高倉健さんの映画「駅 STATION」の舞台になった終点の増毛駅は、かってはニシン漁で栄え増毛町を支えた。ニシンのお蔭でニシン御殿まで生まれたが、北海道では100万tの魚穫が5万tに激減し、ニシン漁にかけた人々も去っていった。
故高倉健さん絡みで言えば、健さん主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケ地となった幾寅駅(南富良野町)も、健さんの大事な聖地である。
「鉄道員(ぽっぽ屋)」は北海道の鉄道が廃線となる典型的な事例をモデルに小説化された浅田次郎作品の一つである。1999年 高倉健が主役で映画化され、幌舞駅(ほろまいえき)の駅長で最後の鉄路を守りながら消え去っていく姿は見るものに、涙腺をゆるめ、感動を与え人気を博した。
しかし同路線も8月末の台風被害で運休中のJR根室線新得-東鹿越間の復旧工事を見送る意向を、沿線の北海道南富良野町に伝えた。この区間はJR北が同社単独では「維持困難」と公表した赤字の線区に含まれ、再び列車の雄姿を見ることなく、このまま廃線となる可能性が濃厚とな
った。
その幾寅駅の駅務屋に飾られた、骨っぽいポッポ屋の健さんや初々しい広末涼子の姿の写真。
偶然にもジーゼル車が幾寅駅へ入線する姿を捉えることが出来たのは、記憶の中に鮮明に残っているが、もうあれから10年近く経っていた。
台風に運休したが、復旧工事もなく、路線は自然の中に、そのまま埋もれてしまうのであろうか、「鉄道員(ぽっぽ屋)」のストーリが、そのまま予言する通り、終焉を迎えることは、実に寂しい。
時間の経過に駅舎やロケ風景も、かなり風化しているようであるが、ジーゼルが走る当時の姿は以下で掲載されている。
ポッポ屋
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