中京大学の俳句講座に参加されている「晴」さんの句です。
小川の音が、時に並木に近づき、時には遠く聞こえる。
そんな音の風景が見えてきます。
先生は「夏立つ」という季語にピッタリで、良い句と評されました。
夏というと、6・7・8月と思っていましたが、俳句は陰暦の世界。
夏といえば、立夏(今年は5月6日)から立秋(8月8日)の前日までの三ヶ月。
さらに、これを3つに分けて、初夏・仲夏・晩夏というそうです。
夏という漢字。
もともとは、飾りをつけた大きな面をかぶって舞う人を象ったもので、
季節とはなんの関係もなかったそうです。
大きな覆いで下のものをカバーするという意味から、
大きな家、大民族を意味することとなり、
夏は中華の人々を指すようになったといいます。
そして、草木がさかんに繁って大地をおおう季節をも現すようになったそうです。
夏立つは、木立の間から日の光がもれ、瀬音もやさしく聞こえてくる季節ですね。
この句は名古屋のことじゃないそうです。
名古屋にも、こんな句が生れる水辺があるといいですね。
遅足