575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

再び・桃のなか別の昔が夕焼けて  

2006年05月20日 | Weblog
中京大学の俳句講座で、この句について先生にお聞きしました。
読み方は、そんなに外れていないとのことでした。
こうした句を読んだり、作ったりする時のポイントとして
次のようなお話しがありました。


ファンタジーの世界を描く場合、読み手が現実の世界と
つながっていると感じさせることが大切。
とくに俳句の場合には。
作者の中村苑子は、読む人に、別の世界が夕焼けて、
というファンタジーを共有してもらうために
桃を持ってきている。ファンタジーへの入口として。

   

桃の中になら、別の昔が夕焼けていることもありそうと感じたら、
この句は難解な句ではなくなるのではないでしょうか。

   



コメント
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