575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

語られぬこと今もなお終戦日     遅足

2011年08月15日 | Weblog
叔父さんの背中で聞いたという玉音放送から66年。
すっかり過去の出来事になったかというと、
どうも、そうではなさそうです。
ここ数年、90歳をこえた元兵士たちが
戦争体験を語るのが気になっています。
これだけは墓場まで持っていくと、
心に決めていた惨い体験・・・
加害者としてのそれを語らなくてはと、
決心させるものが今日の日本にあるということが、
なんだか空恐ろしいものを感じさせるのです。

   あやまちはくりかえします秋の暮

と、詠んだ俳人もいました。

現在の日本に、戦前と同じ空気を、敏感に感じ取ってのことでしょうか?
戦争について、日本人はきちんと考えてこなかった。
その付けが回ってきたのでしょうか?

終戦日は決して過去のことではなく、
現在の問題でもあり続けていると言わざるを得ません。

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8月句会の投句が集まりました。  遅足

2011年08月15日 | Weblog
8月句会、題詠は「レモン」です。
いろいろなレモンが集まりました。

①庭檸檬 長鋏食(は)む ボトンゴロン
②積ん読や檸檬の梶井基次郎
③片すみに夢見るレモンの恋ごころ
④初デートレモンスカッシュつつきおり
⑤檸檬並べ唱歌校歌を口ずさみ
⑥檸檬てふ字よ過ぎにし日若き日々
⑦搾られて搾られてなほ檸檬かな
⑧午前零時レモンが夢を見る時間
⑨白雲(しらくも)に乗ってみたかろレモンの黄
⑩河馬が来て甘納豆とレモン食ふ
⑪レモン一つ「パンセ」の章に挟み置き
⑫葉を分けてグーを突き出す青レモン
⑬談笑や輪切りレモンを踊らせて

自由題
 
①終戦日加害者の声すこしづつ
②少年の背丈かすめて鬼やんま
③身に沁むや三度目の核フクシマに
④みちのくのいのちを踊りあかすかな
⑤秋立つや雲の下ゆく雲のあり
⑥石庭に佇み蝉の声を聴く
⑦残業か想い尽きぬか夜の蝉
⑧ヒロシマの噂が走る真鶴へ
⑨束ね髪 首筋さらり シュシュふわり
⑩啄木鳥や胎動の増す産科の途
⑪キャンパスでカップルで見る流星群
⑫雨戸開け昨日の蝉ののけぞりし
⑬茄子の馬送るころには萎びをり

句会は17日(水)午後1時。東鮨です。



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八月の多米の山並みやや疲れ 朱露

2011年08月15日 | Weblog
     ここ十数年多米から外へ出ていない。
     行きそうな名古屋へも顔を出さない。
     出身地の横須賀・真鶴・東京も無論。
     女房も多米原人になったのは気の毒。

               



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