遅ればせながら、ようやくこの本を読みました。
(柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ
(ホームレス)公田耕一
2008年に朝日歌壇に登場したホームレス・公田さんの歌。
旋風を巻き起こした公田さんは、一年足らずで、
朝日歌壇を去っていきました。
公田さんとは、どんな人なのか?
フリー・ジャーナリストの三山さんが、
横浜のドヤ街などで、公田さんを探した記録です。
かっては、日雇い労働者の町だったドヤ街が、
今は、福祉で生きる老人の街となっていることなどが
紹介されていました。
結局、公田さんは見つからなかったのですが、
十分に読み応えのある一冊でした。
なぜ歌をつくるのか?
人は絶望的な苦境に立たされると、心に蓋をしがちになる。
だが、それは希望をも遠ざけてしまう自己防衛である。
それでも、傍らに「表現」という自己確認の手立てがあれば・・・
そういう行為があれば、極寒の路上でも孤独な独房でも
人は自分のまま生きていくことが出来るのではないか。
三山さんが辿りついた結論です。
ドヤ街で俳句をつくっていた人も紹介されています。
曼珠沙華母に詫びいる般若波羅蜜多 はじめ
俳句をつくることは、時に苦痛でもあるのですが、
作っている時は、たしかに自分自身であることが
出来るわけです。
そんな不幸にして幸せなことはないのでしょう・・・
(柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ
(ホームレス)公田耕一
2008年に朝日歌壇に登場したホームレス・公田さんの歌。
旋風を巻き起こした公田さんは、一年足らずで、
朝日歌壇を去っていきました。
公田さんとは、どんな人なのか?
フリー・ジャーナリストの三山さんが、
横浜のドヤ街などで、公田さんを探した記録です。
かっては、日雇い労働者の町だったドヤ街が、
今は、福祉で生きる老人の街となっていることなどが
紹介されていました。
結局、公田さんは見つからなかったのですが、
十分に読み応えのある一冊でした。
なぜ歌をつくるのか?
人は絶望的な苦境に立たされると、心に蓋をしがちになる。
だが、それは希望をも遠ざけてしまう自己防衛である。
それでも、傍らに「表現」という自己確認の手立てがあれば・・・
そういう行為があれば、極寒の路上でも孤独な独房でも
人は自分のまま生きていくことが出来るのではないか。
三山さんが辿りついた結論です。
ドヤ街で俳句をつくっていた人も紹介されています。
曼珠沙華母に詫びいる般若波羅蜜多 はじめ
俳句をつくることは、時に苦痛でもあるのですが、
作っている時は、たしかに自分自身であることが
出来るわけです。
そんな不幸にして幸せなことはないのでしょう・・・