575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

春眠や道路向こうの若夫婦    朱露

2012年02月15日 | Weblog
    空き地に同じ家が十軒ばかり建った。
    全て共働きで昼間は深閑としている。
    去年まで目の前は殆ど空き地だった。
    三十年前こちらも殆ど空き地だった。

             



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2月句会の句が集まりました。   遅足

2012年02月15日 | Weblog
いつまでも寒さの続く毎日です。
昨日、今日と少し春の足音が聞こえてきました。
題詠の寒明け、自由題、それぞれ面白い句が集まりました。
句会では、誰に春風が吹くのでしょうね?


題詠「寒明け」

①寒明けの不順の合間陽(ひ)の優し
②寒明けの口許ゆるむ野の仏
③寒明けの色にステンドグラスあり
④便りには旅への誘い寒明けり
⑤寒明けて酒冷やで飲む心意気
⑥寒明けて開かずの箱を開けてみる
⑦寒明けやクレーンの描く大円弧
⑧寒明けて母の手逃る(ノガル)子等の声
⑨足袋の穴空に突き抜け寒明ける
⑩寒開けてほっと一息寒気する
⑪寒明けて動くかに見え神のひざ
⑫腕からめ息温かに寒の明け
⑬のら猫の声もつややか寒の明け
 

自由題
 
①如月や光のかけら集めおり
②春霰記憶の動く旅の路
③図書館に諸橋漢和底冷えす
④佐保姫の香りかシャツに陽の匂い
⑤亡き父の豆の数さえ懐かしい
⑥鬼効果園児競っていわし食う
⑦手袋で両頬叩き闇に入る
⑧閂(かんぬき)の音軋ませて冴返る
⑨蛤と蛤仔(あさり)の世間話かな
⑩父の撒く豆を探して竈(くど)と井戸
⑪捨てる紙拾う紙あり春の句作
⑫湯加減を問うに恥ずかし露天岩
⑬やせがまん裸祭の余寒かな




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