575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

手を冷やし息を切らせて春の闇   童子

2014年05月10日 | Weblog
待ち合わせの時間に間に合うだろうか?
まだ春寒の夜を息を切らせて駆ける。
ふと手の冷たさに気付く・・・
動詞をふたつ続ける場合は、要注意。
句がリズムを失って、だれてしまうことも。

 冷えし手や息を切らせて春の闇

と、一度切ることも出来ます、と亜子さん。
駆けつけて手に手を取ると・・・お互いに冷たい手。
春の闇。二人にとって温かいものでありますように。

                

ところで、「冷えし」の「し」は過去を表す言葉です。
この句の場合現在完了として使われています。
文法的には誤りとされています。
しかし、今では現在完了として使う例が多く、
誤用もみんなが使うようになれば正しいとされます。
いずれ誤用ではなくなる時代が来ると思いますが・・・
どう考えたら良いでしょうかね?

                   遅足

コメント
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