575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

きれいな言葉と綺麗な女性には要注意

2014年05月18日 | Weblog
伊藤一彦先生のお話の続きです。
きれいな言葉と綺麗な女性には要注意。
たとえば、こんな句。(先生の例は短歌でしたが)

  春昼のさみしき貌の玉手箱

「さみしき」は使わないほうが良い。
「きれいな言葉と綺麗な女性には要注意です」と。

形容詞で「さみしき」と説明しない。
その代わりに対象をよく見る。
その具体を示すことによって、「さみしさ」を表現する。
形容詞を使わずに形容詞を感じてもらう。
言い切ってしまってはダメ。
短い詩形だから、余情を残すことによって歌や句を大きく。

もう一つ。一番大切なこと。
それは詠む対象が喜ぶように、と。
相手が人間であったもモノであっても。
たとえば、上記の句なら「玉手箱」が
喜ぶような句をつくるように、と。
そんなこと考えたこともありませんでした。
ありがとうございました。

                    遅足


コメント
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