575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

外国の兵は眠れり花は葉に   遅足

2014年05月19日 | Weblog
名古屋市の平和公園は、戦災からの復興計画にそって建設されたもの。
市内の300近い寺院の墓地を全て東部の丘陵地へ移転、
余裕の出来た土地で、道路や公園をつくろうという遠大な計画。

およそ20万基の墓が10年をかけて移転。
一面の墓地公園が出現しました。

そのなかにロシア人兵士の墓があるというので訪ねてみました。
案内図など見当たらないので、こちらか?あちらか?と
散歩がてらに歩き回りました。

とあるバス停の近くに、ちょっと変わった雰囲気の墓地を発見。
陸軍墓地です。
たしかに一角にロシア人兵士の墓が。15基。ひっそりと。
お隣には、ドイツ人兵士のお墓も。

日露戦争で抑留されたロシア人捕虜の墓と、
第一次世界対戦でのドイツ人捕虜のものでした。

日露戦争では7万人余の捕虜が収容されていたとのこと。
名古屋でも4000人近いロシア人がいたといいます。
このうち15人が死亡。そのまま忘れられていました。

1990年、シベリアでの抑留生活を送った日本人が
慰霊碑を発見、碑文から15人の捕虜が葬られていることが判明。
その後の調査によって15人全員の階級と名前が明らかに。

こんな所にも戦争の記憶が残っているんですね。
写真はドイツ兵のお墓です。

参考・戦争を考えるための遺跡④陸軍墓地ロシア人兵士の墓(金子 力)


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