575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

5月句会の投句が集まりました。   遅足

2015年05月20日 | Weblog
今回の題詠は「金魚」です。
今日の名古屋は30度の夏日に。
涼しげな金魚の句も。

題詠「金魚」
①出目金と緑内障とにらめっこ
②金魚にも鱗ありけり生臭し
③追い込んでするりと逃げる金魚かな
④金魚売川沿いに行く暑さかな
⑤ままごとに金魚をきざむさみしくて
⑥掬われて諦め顔の金魚かな
⑦泡ひとつふたつ金魚のつぶやきぬ
⑧お風呂場にブリキの金魚ありました
⑨夕焼けの手がのびてくる金魚玉
⑩待合せ金魚ながめつあと五分
⑪金魚鉢嵐を余所のあぶくかな
⑫掬われて観念の眼の金魚かな
⑬ビニールで揺られる金魚家近し
⑭金曜日金魚をフライにしてた日々

自由題  
①手触りも故郷(ふるさと)の香も菖蒲の湯
②夕風の色はむらさき藤揺るる
③山稜の残雪仰ぐいで湯かな
④レガッタの校名コール木霊せり
⑤ひるがおとなってこの世に顔を出せ
⑥葉桜のざわめきうつの予兆かも
⑦狩野絵師異端あらむか京五月
⑧柿若葉日曜大工の箱広げ
⑨役終へし卒塔婆山積み風薫る
⑩若葉道シリトリ間が空く老夫婦
⑪悪夢醒め安堵がいつか五月闇
⑫青嵐覚悟の決意飛ばし去る
⑬通じ合うカラスノエンドウ莢(さや)の笛
⑭茜たすきに誘われて新茶買う

        

応答の一日一句

  ようやくに脱稿の午後水羊羹   孝

  予後のこと語り合ふ午後水羊羹  亜子




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする