575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

3月句会の投句が集まりました。  遅足

2017年03月15日 | Weblog
春らしい良い句が集まりました。
一番人気はスミレです。

題詠
①菜の花や凶器に似たる昼の月
②お舟出(ふなで)の神社に小さきすみれかな
③たんぽぽの絮風にのり夢にのる
④れんげ草土の匂いの蘇る
⑤ちいさきが海の色して犬ふぐり
⑥垣過ぎて三味線草のぞめきかな
⑦一群のすみれに止まる車椅子
⑧スミレ抜き罪悪感の墓掃除
⑨かたまってうつむきかげん菫草
⑩たんぽぽぽ吾子のくちびる「ぽ」を重ね
⑪デイケアー母の塗り絵のすみれ草
⑫風を欲る揺れに揺れたる黄水仙
⑬すみれ咲き笑みのこぼれる地蔵かな

自由題
①剪定が終わり安堵の子犬かな
②玉堂を枯れ木を過ぎて土橋奥
③リズムよき工場の庭に花ミモザ
④一坪の春泥の中赤い靴
⑤女学生横一線に春来る
⑥育メンが吾子を抱きて梅見かな
⑦春の月一人仕事の鉄筋工
⑧花を待つ妻同伴のクラス会
⑨菜の花や翅(はね)あるごとく黄の乱舞
⑩霾るや一日にて去る桜島
⑪桜貝よりも小さき雛の耳
⑫何を着む日射しにわかに春めいて
⑬春雷やエフワン手つかず七回忌

コメント
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