575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

咲き揃う野の花句会      麗

2017年03月16日 | Weblog
風はまだまだ冷たく体感的にはまだ冬装束の昨日でしたが、お家のリノベーションも終わって久しぶりに安藤さんも参加。
春の野の花が咲き競った昨日の句会でした。

では一言講評です。


1,昨今の凶悪事件が心をよぎります。一面の菜の花にはどこか心を不安定にさせるものが潜んでいるのかも知れません。昼の月との取り合わせが上級。

2,宮崎県美々津にての一句。神武天皇が日向から東征されたお舟出伝説のあるところです。その神社に咲く菫を詠まれました。

3,たんぽぽの綿毛。とても軽やかな調子のいい一句。風にも夢にも乗ってみたいですね。プレバトの夏井先生は安易に「夢」を使ってはいけないとおっしゃいますが。。。

4,れんげ草の咲く田畑。なんとも言えない春の土の匂い。思い出とともに蘇ります。

5,犬ふぐり。気の毒な名前ですが、素朴なかわいい花です。海の色と表現したのがいいですね。陸に咲く海の色の花。そのひとつひとつに命があります。

6,三味線草はペンペン草のこと。ぞめきという表現が大人の誘惑か?蕪村の俳句をベースにしたのでは?という声もありました。教養が問われました。

7,車椅子を押す夫。乗っているのいるちょっときつそうな感じの年輩の女性。咲いているすみれに思わず車いすを止めて。。夫婦の会話が聞こえて来ました。いつもとは違う雰囲気だったそうです。優しい気持ちになれる一句。

8,お墓に咲いたスミレ。残しておきたいけどやはり抜いてしまった小さな罪悪感。実感です。

9,スミレの特徴を句にしたそうです。下5を「つぼすみれ」にすれば?という声もあり。

10,とてもかわいらしい一句。作者の真骨頂です。「たんぽぽ」をうまく発音できずに「ぽぽぽ」と増えて行く。こういう俳句詠みたいですね。

11,「デイケアー」は再考をいうアドバイス。塗り絵には「私を忘れないで」という花言葉が書かれていました。そのことを詠めばよかったのかも?

12,「風を欲る(ほる)」という表現が新鮮でした。

13, おだやかな一句。「笑みのこぼれる」がやや陳腐という似非夏井先生の声もあり。


長年俳句を作っていると同じようなことを繰り返し詠んでしまいがちです。
そんな中どんな発見をするかが大切になってくるようです。
来月のお題は「四月馬鹿」どんな発見の句ができるでしょうか?
春のようなフレッシュな俳句を目指してがんばりましょう!!
コメント
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