575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

垣過ぎて三味線草のぞめきかな    結宇

2017年04月08日 | Weblog
三味線草は花を咲かせた後、三味線のバチのような実をつけます。
垣根を通り過ぎて、三味線草の白い花が咲いていたことに気づきました。
ぞめき、とは浮かれさわぐこと。
また、遊郭や夜店などをひやかしながら歩くこと。
三味線の賑やかな音が聞こえてきそうだ、という句と読みました。

この句はおそらく蕪村の句を下敷きにしていると思います。

  妹が垣三味線草の花咲きぬ  蕪村

蕪村65歳の作。「妹」は妻や恋人をいいます。
本歌を知っていると、また違った世界が見えてきます。

                       遅足
コメント
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