回復期に入ると、幻覚と現実の入り混じった世界が現れてきます。
これは観無量寿経というお経のなかにあるエピソード。
インドのマガダ国の太子が、父である王を牢獄に閉じこめ、
食べ物を与えることを禁じます。
王の身を案じた妃は、からだに蜜を塗るなどして食べ物を与えた、
というお話を踏まえたものです。
ふと、妃は、性の歓びをも感じていたのでは?という気がしたのです。
それまでは考えたこともありませんでした。
現実の枠組みを構築している倫理観を幻覚クンが壊したためでしょうか?
頭骨のなかは空っぽ明るくて耳より見れば男逃げゆく
満天の星の葡萄は実りたり天に近づく黒き手袋
やがて幻覚が消える時がきました。
文字盤のすっきり読める朝より幻覚クンは消えてしまえり
幻覚クンのおかげ?で、こんな歌が出来ました。
うすべにの裸身に秘めし金の蜜 虫に吸わるる花のよろこび