575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

鈍色の午後のどこかに梅の花  殿

2021年03月03日 | Weblog

鈍色=にびいろと読みます。音声化するとよい響きですね。

亜子さん:これが◎。鈍色は喪服の色でもあり服喪中の私の心境に寄り添うかのよう。物悲しい中にもどこからか梅の香りが漂ってくる。そこに一筋の希望の光を感じる。

結宇さん:鈍色と上げて指摘が梅の余り鮮明でもない、だけどそこはかと見えるといった図式でしょうか。午后の日差しか 曇り空か、梅のかげある雰囲気を想像できます。

須美さん:午後のどこかにが面白い。

千香子さん:どんよりとした日、閉塞感に満ちているこの頃、日本のどこかに、ではないですが、どこかに 梅でも咲いていないだろうか、どこからか梅の香りがするような、ちょっと外に出てみようか、という気持ちにさせられました。

紅さん:不思議と引き込まれる力がある

みなさん、コメントが雄弁です。それだけ想像が広がるのでしょう。
この句からは和紙のちぎり絵のような一枚の絵画が浮かびました。薄墨色だが少し明るみもある背景に梅の花いろが溶け込んでいるようです。作者は美術にも造詣が深い方、
絵の中に精神性も感じます。
「午後のどこか」という表現もなかなか良いと思いませんか?亜子さんのおっしゃるように一筋の希望の光が、そう遠くないところにあるように思いました。
今日はひなまつりです。  郁子

コメント
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