575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

お水取り句会

2021年03月16日 | Weblog

3月13日未明、奈良東大寺二月堂で行われる修二会の中の行事。

今年はコロナ禍で観光客の姿はなくテレビで生中継というお水取りでした。

皆さんの投句をご紹介します。結果も揃いましたがしばしお待ちください。

兼題「お水取り」2021,3月

①      ひとひらのひかりにはじまるお水とり 

②      松明や火の粉舞う春二月堂 

③      火の粉あびどよめく闇やお水取り 

④      火の匂ひ水の香りやお水取り 

⑤      お水取り 香(かぐわ)し水に 想い秘め 

⑥      お水取り 香水で割る 酒旨し 

⑦      暁闇を虫這い出づるお水取り 

⑧      海超えて韃靼の名聞くお水取り 

⑨      お水取り古都には楢の原生林 

⑩      水取や宿の戸口に鹿朝寝 

⑪      お水取り天平の火の降りそそぎ 

⑫      お水取り天平僧の息づかい  

⑬      お水取り青衣(しやうえ)の女人のまぼろしや

⑭      お水取り懺悔悠久練行衆 

⑮      大川小の悲鳴が聞こゆ修二会かな 

 

 

自由題

①      三月のかもめ並んで黙祷す 

②      亡き夫の日記の余白余寒なほ

③      ふと消えて千鳥足跡友の訃や 

④      満開の白梅を見ず旅立ちぬ 

⑤      ジグゾーパズルの1ピース欠く花の冷え 

⑥      竹林でコツンとあたる春の音  

⑦      ハブラシを咥えて庭へ春隣 

⑧      好奇心 ベクトル伸びて 風光る 

⑨      雨上がりたんぽぽぽっと黄太陽 

⑩      麗かや園児弾んで汽車ぽっぽ 

⑪      桜樹に園児集えば赤子泣く 

⑫      職人の一枚脱いでうららけし 

⑬      白木蓮空水色の真昼なり 

⑭      この庭や有楽椿(うらくつばき)のさはに落つ 

⑮      陽だまりは 春の襁褓(むつき)に 集まりて 

コメント
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