575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

暁闇を虫這い出づるお水取り  竹葉

2021年03月19日 | Weblog

 

お水取り句会では、この句も同数でトップとなりました。

恥ずかしながら、私はお水取りを見たことがなく、勝手なイメージとして東大寺二月堂に1270年も続いている法会であるならば、

さぞかし静々として重々しいものと思っておりました。

練行衆の足音、松明火の粉のはぜる音、鐘の音も加わり、にぎやかで活気に満ちたものなのですね。今年は観客の歓声が聞かれず残念でした。

皆さんのコメントをご紹介します。

 

◇結宇さん:この虫は火と音に驚いたのかな。読み違いですかね。春の虫が動き出すとか 

 

◇晴代さん:火の温さと明るさとありがたさに虫もおもわずはいでたか?

 

◇須美さん:春の訪れを告げるお水取りに虫這いづるが良く合っているし暁闇も良い

 

◇千香子さん:お水取りが済むと春が来るといわれている、まさにその様子が感じられます。

 

         

 

 暁闇(ぎょうあん)という言葉が一句を締めているように思いました。

あかつきやみとも読みますが まだ夜明け前のほの暗いやみを指します。

でもお日さまは必ず登ります。希望に満ちた春の訪れを皆が願って祈っています。

 

虫が這い出たのは自粛明けを知ったからか、それとも待ちきれず動き出したのか・・(笑)

時事句と見てもちょっと楽しい一句です。   郁子

 

コメント (1)
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