兼題「お水取り」
- ひとひらのひかりにはじまるお水とり (遅足)等 麗子 能登 泉 晴代
- 松明や火の粉舞う春二月堂 (泉)等 遅足
- 火の粉あびどよめく闇やお水取り (晴代)等 能登 泉 郁子 千香子 亜子 竹葉
- 火の匂ひ水の香りやお水取り (亜子)結宇
- お水取り 香<かぐわ>し水に 想い秘め (殿) 竹葉 紅
- お水取り 香水で割る 酒旨し (紅)殿 千香子
- 暁闇を虫這い出づるお水取り (竹葉)結宇 須美 晴代 遅足 郁子 千香子 紅
- 海超えて韃靼の名聞くお水取り (結宇)殿 遅足 佐保子 紅
- お水取り古都には楢の原生林 (千香子)佐保子
- 水取や宿の戸口に鹿朝寝 (等)須美 麗子 能登 佐保子
- お水取り天平の火の降りそそぎ (麗子)結宇 亜子
- お水取り天平僧の息づかい (郁子)泉
- お水取り青衣(しやうえ)の女人のまぼろしや(佐保子)竹葉 郁子
- お水取り懺悔悠久練行衆 (須美)麗子 晴代
- 大川小の悲鳴が聞こゆ修二会かな (能登)須美 亜子
自由題
- 三月のかもめ並んで黙祷す (能登)結宇 等 竹葉 麗子 泉 佐保子 亜子
- 亡き夫の日記の余白余寒なほ(亜子)須美 能登 遅足 郁子
- ふと消えて千鳥足跡友の訃や (等)晴代 千香子
- 満開の白梅(しらうめ)を見ず旅立ちぬ (麗子)能登 泉
- ジグゾーパズルの1ピース欠く花の冷え (千香子)竹葉 紅
- 竹林でコツンとあたる春の音 (泉) 晴代 郁子
- ハブラシを咥えて庭へ春隣 (遅足)須美 佐保子 亜子
- 好奇心 ベクトル伸びて 風光る (殿)紅
- 雨上がりたんぽぽぽっと黄太陽 (竹葉)結宇
- 麗かや園児弾んで汽車ぽっぽ (須美)遅足 千香子
- 桜樹に園児集えば赤子泣く (結宇)
- 職人の一枚脱いでうららけし (郁子)等 須美 麗子 晴代 亜子
- 白木蓮空水色の真昼なり (晴代)等 麗子 遅足 佐保子
- この庭や有楽椿(うらくつばき)のさはに落つ (佐保子)竹葉 千香子
- 陽だまりは 春の襁褓<むつき>に 集まりて (紅)結宇 殿 能登 泉 郁子