575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

3月句会結果です

2021年03月17日 | Weblog

兼題「お水取り」

  1. ひとひらのひかりにはじまるお水とり (遅足)等 麗子 能登 泉 晴代
  2. 松明や火の粉舞う春二月堂 (泉)等 遅足
  3. 火の粉あびどよめく闇やお水取り (晴代)等 能登 泉 郁子 千香子 亜子 竹葉
  4. 火の匂ひ水の香りやお水取り (亜子)結宇 
  5. お水取り 香<かぐわ>し水に 想い秘め (殿) 竹葉 紅
  6. お水取り 香水で割る 酒旨し (紅)殿 千香子
  7. 暁闇を虫這い出づるお水取り (竹葉)結宇 須美 晴代 遅足 郁子 千香子 紅
  8. 海超えて韃靼の名聞くお水取り (結宇)殿 遅足 佐保子 紅
  9. お水取り古都には楢の原生林 (千香子)佐保子
  10. 水取や宿の戸口に鹿朝寝 (等)須美 麗子 能登 佐保子
  11. お水取り天平の火の降りそそぎ (麗子)結宇 亜子
  12. お水取り天平僧の息づかい  (郁子)泉
  13. お水取り青衣(しやうえ)の女人のまぼろしや(佐保子)竹葉 郁子
  14. お水取り懺悔悠久練行衆 (須美)麗子 晴代
  15. 大川小の悲鳴が聞こゆ修二会かな (能登)須美 亜子

自由題

  1. 三月のかもめ並んで黙祷す (能登)結宇 等 竹葉 麗子 泉 佐保子 亜子
  2. 亡き夫の日記の余白余寒なほ(亜子)須美 能登 遅足 郁子
  3. ふと消えて千鳥足跡友の訃や (等)晴代 千香子
  4. 満開の白梅(しらうめ)を見ず旅立ちぬ (麗子)能登 泉
  5. ジグゾーパズルの1ピース欠く花の冷え (千香子)竹葉 紅
  6. 竹林でコツンとあたる春の音 (泉) 晴代 郁子
  7. ハブラシを咥えて庭へ春隣 (遅足)須美 佐保子 亜子
  8. 好奇心 ベクトル伸びて 風光る (殿)紅
  9. 雨上がりたんぽぽぽっと黄太陽 (竹葉)結宇
  10. 麗かや園児弾んで汽車ぽっぽ (須美)遅足 千香子
  11. 桜樹に園児集えば赤子泣く (結宇)
  12. 職人の一枚脱いでうららけし (郁子)等 須美 麗子 晴代 亜子
  13. 白木蓮空水色の真昼なり (晴代)等 麗子 遅足 佐保子 
  14. この庭や有楽椿(うらくつばき)のさはに落つ (佐保子)竹葉 千香子
  15. 陽だまりは 春の襁褓<むつき>に 集まりて (紅)結宇 殿 能登 泉 郁子
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大川の 子らに遺書なき 春の海 <殿>

2021年03月17日 | Weblog

「三月の かもめ並んで 黙祷す」「満開の 白梅を見ず 旅立ちぬ」「 ジグゾーパズルの 1ピース欠く 花の冷」

東日本大震災を暗喩する句に思われます。私は炊き出しやイベントの企画者として参加しました。イベントの最後は手筒花火。大川小の子に想いは届いたでしょうか。あらためてご冥福をお祈り申し上げます。

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