575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

来い来いとただただ揺れる芒かな  竹葉

2021年11月04日 | Weblog

夕陽を浴びた美しい芒野。「来い来い」と「ただただ」というリフレインが効いていると思いました。夕暮れ時、手招きするようなススキの群れ。そこにはなんだか引き込まれそうな危うさも感じられます。

皆様からのコメントをご紹介します。

殿さま:音読すると響きの面白さに気がつきます。ラップのような諧謔性あふれる句。

亜子さん:◎の句。ススキを擬人化して手招きしている。少し不気味な感じも。。「来い来い」「ただただ」と繰り返しの効果が成功している。

結宇さん:散歩道には、すすき真っさかりですね。 いつもお月見時期より遅れてます。 風が脇を通るのか、自身の動きで揺れるのか。

すみさん:芒のあの動きは来い来いだったんだ。納得。

           ★★★

 

以前訪れた箱根の仙石原。一面の芒野原に思わず吸い込まれそうな気持ちになったことを、竹葉さんのこの句を見て思い出しました。

以前兼題が「芒」の句会がありました。2015年10月だと思います。その時私は

     銀色の芒の原に吸い込まれ

という句を作っていました。

どこか異次元への通り道にもなっているような不思議な感覚。それは芒に手招きされていたのですね。

すみさんがその時の句会で

       負ぶわれておいでおいでのすすきかな

という句を作っておられました。ここでもリフレインが効いていましたね!

また今年の9月の句会では泉さんの

      夕陽浴びかがやくススキ伊吹山

というススキの句も採らせていただきました。私はどうもススキの句に魅かれるようです。あの繊細でちょっと怖いような揺れに心が揺さぶられるのでした。麗子

 

コメント
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