
【原文】
子食於有喪者之側、未嘗飽也、子於是日也哭、則不歌、
【読み下し】
子、喪(も)ある者の側(かたわら)に食すれば、未だ嘗(かつ)て飽かざるなり。子、是の日に於て哭(こく)すれば、則ち歌わず。
【通釈】
先生は、近親者を死なせた人のそばで食事をされるときには、十分に召し上がらなかった。先生は、お弔いで声をあげて泣かれたその日には、歌をうたわれなかった。
【English】
When the Master was eating by the side of a mourner, he never ate to the full.
He did not sing on the same day in which he had been weeping.
『論語』とは
読んで字の如く「論じ語る」、孔子と弟子達や要人達との間に交された対話録。
『論語』は私たちの生き方の原点を見つめた思索の宝庫であり、人間性を磨く叡智が凝縮した永遠の古典。
読めば読むほど胸に深く沁み込む簡潔な言葉の数々。
『孟子』『大学』『中庸』と併せて儒教における「四書」の一つに数えられる。
全20編(学而第一~堯曰第二十) 構成され、編の名称は各編の最初の二文字を採ったものであり内容上の意味はない。
したがって、学而第一から順に読む必要はなくどこから読んでもかまわない。