阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

80歳のフルート奏者=ルーカス・グラーフ

2022年07月26日 | 「過去の非日乗&Shot日乗」リターンズ
2009年04月04日(土)「阿智胡地亭の非日乗」掲載

それにしても80歳でプロとしてフルートを吹くとは!毎日の厳格な自己鍛錬と節制がなければ、こんなことはありえないと思いました。
 フルート協奏曲演奏の第一楽章では何となく息が合わない箇所を感じましたが、第二楽章に入る前に二人で手を取り合い、アイコンタクトをとりました

それからの演奏は、ただただ聞きほれるしかないものでした。
 生演奏を会場という現場で聞く時、プロがアナログで演奏している人間の匂いを感じる事が時々あります。このことがその現場にいる大きな楽しみの一つでもあります。

 24回目になる兵庫県芸文センター管弦楽団の定期演奏会は3年ごとに楽員が新規メンバーに変わり、今回の演奏はこれまで以上に一体感を持って、この指揮者の下、

いま2000人の聴衆を相手に演奏する事が本当に嬉しいという気持ちが、こちらにもろに伝わってくる熱演でした。
 
 アンコールの最後に京都市立芸大在学時はフルート専攻だったという佐渡さんが、ルーカス・グラーフとフルートを共演してくれました。

佐渡裕のフルート演奏を聞けるなんて滅多に無いことだと思います。演奏が終ると二人は師弟としての固い握手をしていました。またもやジーンとしてしまいました。


■出演者
指揮 佐渡 裕
フルート ペーター=ルーカス・グラーフ
管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団

■プログラム
ハイドン:交響曲第44番 ホ短調 「悲しみ」
W.A.モーツァルト:フルート協奏曲第2番 ニ長調
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調

先日、ゴルフの打ちっ放し場で、阿智胡地亭のすぐ目の前の打席で見た佐渡さんの背中はますます若々しく躍動感に溢れていました。

♪20分の休憩を入れて2時間15分の公演が終って、いつもの“デリー・キッチン”へ行ったら満員で、お店から女将が出てきてくれて、

 30分ほど待ってもらわないとと申し訳なさそうに言ってくれました。

 演奏を聞いたあとはいつも猛烈に腹が空いているので、そんなには待てなく、やむなく他の店を探すことにしました。
 そして見つけたのが、阪急西宮北口駅歩いて4分のイタリヤ料理の店“カルーソ”でした。懐かしの洋食屋!の味で量もたっぷりでした。
 家に帰ってネットで見たら、関西で一番古いイタリアンの店と書いてあってびっくりしました。そして自分が感じたのと同じような書き込みがいくつもありました。

ここもこれから通う店になりそうです佐渡裕指揮の定期演奏会にペーター=ルーカス・グラーフというフルート奏者が共演しました。2階席の一番前で聞きましたが、

背筋をピンと伸ばした姿とその流麗な演奏から、演者がまさか80歳の人とは思いもよりませんでした。

笛の音というのは人間の原初の感覚に訴えるのか、あるいはフルートが、リードやマウスピースを付けない、楽器に直接息を吹き込む笛のせいなのか、

伸びやかで滑らかで音域の広い音の連なりが、直接身体の細胞に沁みこんできました。そして聞いているうちに目の奥がジーンとしてくるような感覚になりました。

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Variazions on La ci darem la mano from Mozart's Don Giovanni

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