阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

 ほとけの教えはつぎのとおりである。“猛暑の妄想”。   上出拓郎さんから頂いたメールの中から。

2024年11月09日 | 「過去の非日乗&Shot日乗」リターンズ
2010年08月17日(火)  「阿智胡地亭の非日乗」掲載

☆新居浜市の響灘の住人こと「上出拓郎」さんから“猛暑の妄想”という一文を寄せていただきました。

一読後、より暑くなるか、涼しくなるかはあなた次第です。  ☝響灘

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暑い日が続き、動くのがいやだから、
インド人のように横になって、
妄想をめぐらすのがやっとです。


分子生物学者は次のように言っている。
生命の構成成分は絶え間なく流れながら存在して
おり、ある遺伝子が欠落しても、別の遺伝子が
それを補うように柔軟に働き、全体でバランスを保つ
動的平衡にある。

科学は発見を通じて人間生活に進歩をもたらして
いると見える。
ところが必ずしもそうとばかりは言えない。 
例えば、抗生物質の開発の歴史は、それを克服
する新しい耐性菌を次々に生み出した歴史
でもある。

ある局面だけを切り取れば、抗生物質はばい菌を
退治して多くの人たちを衛生的な生活に導いた
ように見える。 しかし長い時間軸で見ると、
そんなに効率的ではないことがわかる。

抗生物質が菌を退治するのではなくて、
菌の繁殖のスピードを遅くすることに手を貸すことで
私達の身体が新しい動的平衡を取り戻すことに
手を貸しているのである。 
逆に菌は抗生物質に抵抗力を持つように進化を
遂げている。

農業に目をうつして見よう。
モンサント社はベトナムに後遺症の大惨禍を
もたらした枯葉剤を生産することで成長した。 
現在は遺伝子操作によって除草剤でも死なない
作物を開発し、百姓はこれを播種、成育後除草剤を
散布、農作に邪魔な雑草を除去するということで、
土地の生産性を上げるとして世界農業の制覇を
めざしている。 
同社は米国、その他の国々で農業における支配権
を確立した。

ところがどっこい、数年後には、除草剤で死なない
スーパー雑草が出現して米国の百姓たちは大損害を
受けた。


   ほとけの教えはつぎのとおりである。 

人々の苦しみには原因があり、人々のさとりには
道があるように、すべての物は、みな縁(条件)に
よって生まれ、縁によって滅びる。

雨の降るのも、風の吹くのも、花の咲くのも、
葉の散るのも、すべて縁によって生じ、縁によって
滅びるのである。

この身は父母を縁として生まれ、食物によって
維持され、またこの心も経験と知識とによって
育ったものである。
だから、この身も、この心も、縁によって成り立ち、
縁によって変わるといわざるを得ない。
網の目が、互いに繋がりあって網をつくっている
ように、すべてのものは、つながりあっている。

網の目は、ほかの網の目と関わりあって、ひとつの
網の目といわれる。 
網の目は、それぞれ、ほかの網が成り立つために
役立っている。

すべてのものが、縁によって生じ、縁によって滅びる
のは永久不変の真理である。 
遷り変わり、常にとどまらないことは、
不動の真理であり、これだけは変わらない。

 トップの写真はwebから引用。 

  次のエントリーも上出拓郎さんから頂きました

天体力学が思想家に与えた負の影響、あるいは格差問題の本質 - 阿智胡地亭のShot日乗

安芸の軍勢の焼き討ちから再び芽生えた新居浜市の一宮神社の楠の大木        2010年の今日8月10日に掲載 - 阿智胡地亭のShot日乗

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長らく闘病中と伺っていた上出拓郎さんが2024年10月17日に新居浜市でお亡くなりになりました。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 1966年に初めてお会いして以来お付き合いを頂き 2005年頃からはずっとメールやfacebookなどで週一回ほどの交信を続けていました。

ここ2年ほどは残念ながらご病気でやりとりが かないませんでした。

 

 長いご交誼の中で上出さんの中国からの引き揚げ体験など、幼児からの個人史や母上の句集なども折に触れて知りました。

新居浜に行くたびに必ず上出さんは松岡さんとお二人で時間を空けて下さいました。

 

 自分が貿易部にいた時は 当時ニューヨーク支店におられた上出さんに、ニューヨークのこぶりなロシア料理店でロシア民謡とウオッカをたっぷりとか・・

森哲雄さんに続いての長いご厚誼をいただいた方のご逝去はまことに残念です。

  いろんな思い出が頭の中を巡ります。

上出さんは にこやかな表面の中に曲がったことは大嫌い、人間としてやらないといけないことはやりとげるという面も持つ厳しい人でした。

 そして人にはやさしい目を向け 飲み助とのお酒の付き合いが大好きな・・・。

  しかし私は時にこの人は いざとなったら裂ぱくの気合を持ってことに当る人だなと時々むけられる鋭いまなこから感じる人でした。   

これまで多くの先輩方の存在のおかげになってきましたが上出さんはその中の大きなお一人でした。

 ありがとうございました。

                      合掌

JPS61255793A - 高速スクリユ−プレスの駆動装置 - Google Patents

パワージェネレータによる成形装置の駆動 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター

 

 


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