阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

岡山県の「星の降る町  美星町」に行った時の話                 茶話26

2024年04月30日 | エッセイ

  雲がかかってはいたが、久しぶりに満天の星を見てきました。

☆六甲山トンネルを抜けて神戸北ICで山陽自動車道に入り、岡山JCTで岡山自動車道へ、 そして総社ICで下りて、まず総社市の友人三上君の家を訪ねた。

総社駅近くの陸橋を渡り、市街地を通り抜けて高梁川を渡り、濃い緑の稲の葉が光る一面の 水田の中を走って到着した。

 


ここまで家を出てから2時間40分、179㌔のドライブだった。

 ☆神戸から先着していた近藤君と阿智胡地亭は車を置いて、三上君の車に乗り換え美星町の彼の言う “星の野原という茶室空間”へ向かった。

途中、矢掛町を通過して30分ほどで美星町に着く。矢掛とか笠岡とか聞いた事のある地名が 案内標識にも沢山出てくる。


大阪支社の同じ職場で何年も一緒に仕事をした川上隆弘さんは、ここ矢掛町の出身だ。

 ああ、彼はこの町で生まれ育ったんだと思いながらづっと窓から外を見ていた。

「確かこのまっすぐ南が 玉島になるんだよね」と聞くとそのとおりと言われた。

玉島には元勤務先の工場があって、 何度も行ったことがある土地だ。今、JRの駅名は「玉島」ではなく「新倉敷」に変わってしまったのは残念だ。


 車の窓から見る総社から美星町のあたりの竹林と山林と水田の緑のアンジュレーションがとてもきれいだった。 そして全般的に地味が良い豊かな土地柄だなあと思った。

農家の屋根がどこも全部立派な黒い瓦葺だ。 昔から竹林が大好きなので、久しぶりに綺麗な竹林を沢山見ることが出来たのも嬉しかった。

このあたりは筍の名産地でもあるそうだ。  


 ☆3000坪はあるという彼の領地に作られたコッテージが今日の宿だった。 露天風呂に入り、黒ビールをジョッキで飲むともう独りでに顔がゆるむのがわかる。


☆殆どが畠と丘陵と山林の町内を車でまわって、彼の活動のスポット(農協の倉庫を利用したジャズ演奏や美術品展示空間など)を案内してもらった

そのあと、ここに来るまでにスーパーで仕入れた材料やビール、焼酎でメシになった。彼がうまい肉と玉葱やピーマンなどを次々手際よく焼いてくれた。


 この土地の彼の協力者である農家の川上さんも加わってくださり、楽しい飲み会になった。 川上さんは兵隊に取られていたとき以外はこの土地で生まれ住んでこられた。

岐阜の各務原航空基地の航空兵として出征していた経験談や果物作りの苦労話、美星町の歴史など次々話してくれた。


この飲み会に持参してくれた握り飯と自家製の漬物は本当にうまかった。

 
 話はどれも興味深かったが、彼が復員して村にたどり着いたとき、村の分校で遊んでいた子供達が、リュック姿の彼を認めたとたん一斉にいなくなった。

どうしたのかと思ったら、子供達みんなで川上さんの家に走り、そして 川上さんの母親の手を引き、背中を押して彼がほっとして座り込んでいた所へ連れてきてくれた

というエピソードは胸にぐっと来た。徴兵されて軍隊経験をしたおそらく最後の世代の一人だろう。  


 三上君はこの土地の化石の研究を続け論文を書くという。これからやることが山ほどあって後60年生きるという。 君達も一緒に60年生きようという。

これから60年生きる、そんなことは思ったこともなかった。 この3000坪の土地は、あと10年掛けて屋外劇場にするという。


そしてこの場所のどの場所でも貸すから好きなことをやったらと言う。

☆少しモヤがかかっていたが北斗七星や星座で見た星たちをしっかり眺め、

そんな話しを聞き その晩はこの標高303mの場所でぐっすり眠った。そして翌朝、朝5時前にウグイスの声で目が覚めた。 彼の総社の家へ戻って朝食後、

高梁川沿いに岡山自動車道の有漢ICまで地道を先導してもらい、 ここで友人達と別れ、北房JCTで中国自動車道にのって院庄ICへ向かった。

 奥津温泉近くで、広島の呉に本社がある二社目の勤務会社の時に出来た別の友人達と合流し、

日曜、月曜と二日続きでゴルフをして家に帰ったら 車のトリップメーターは476.2㌔になっていた。

  2004年11月頃記


星空のある風景 タイムラプス 4K #86 ~願いかなう星空/美星町星空公園~ Starry Night Timelapse 4K#86 星景微速度撮影

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