昨日からききはじめた、アン・ヘレナ・シュリューターの「Holy Spirit(聖霊)」。シュリューターは1976年生まれのドイツのピアノ、オルガン奏者、作曲家。文芸や絵画の造詣も深く、「Holy Spirit」のジャケットの「Duft(香り)」と題された絵はシュリューターによるもです。スウェーデン人の母はピアノ教師、オルガン奏者、ドイツ人の父はピアノ奏者で、父にピアノを師事。ケルン音楽舞踊大学、デトモルト音楽大学、ヴュルツブルク音楽大学で、ひき続きピアノを学び、オルガンはピーター・ファン・ダイク、クリストフ・ボッサートに学んでいます。
今日きくのは超名なトッカータとフーガ(BWV565)。シュリューターの演奏は贅肉を削ぎおとしたようなスマートなもので、なかなか楽しめます。とくにおもしろいのは、曲尾の和音を長く長く保持しているところ。12秒ぐらいありますね。弾いているのは、トビアス・ハインリヒ・ゴットフリート・トロストが建造(1722年から1730年[あるいは1735年])した、ヴァルタースハウゼン市教会のオルガンです。なお、オルガンを完成(1755年)させたのは、おそらくヨーハン・ハインリヒ・プッパート。19世紀と20世紀半ばに改修されたのち、1995年から1998年にかけての改修でオリジナルの状態にもどされました。
CD : audite 97.801(audite)