復活節後第5日曜日にきくのは、ハリー・クリストファーズとザ・シックスティーンによるト長調のミサ曲(BWV236)です。ふだんならカンタータをきくところですが、この日のためのカンタータは2曲しか伝承しておらず、録音もさほど多くないため、かわりにミサ曲をきくことにしました。BWV236の全6曲はすべて、カンタータからの転用で構成されています。第1曲はカンタータ「心せよ、汝の敬神に偽りなきやと」(BWV179)の第1曲、第2曲は「主なる神は日なり、盾なり」(BWV79)の第1曲、第3曲は「汝なにゆえにうなだれるや、わが心よ」(BWV138)の第5曲、第4曲はBWV79の第5曲、第5曲はBWV179の第3曲、第6曲は「感謝の供えものを献ぐる者は、われを讃う」(BWV17)の第1曲からの転用です。クリストファーズたちのCD「ルーター派ミサ曲第2集」(2013年録音)には、第4曲の原曲がふくまれる「主なる神は日なり、盾なり」も収録されています。
CD : COR16120(CORO)