新年後の日曜日にきくのは、ゲルハルト・シュミット・ガーデンたちによる「栄光あれと、神よ、汝に歌わん」です。このカンタータは、「クリスマス・オラトリオ」の第5部にあたり、1735年の1月2日に初演。6つのカンタータ中、この「栄光あれと、神よ、汝に歌わん」のみ、金管は登場せず、管はオーボエ・ダモーレのみという編成です。
シュミット・ガーデンたちの録音は1973年。合唱はテルツ少年合唱団、オーケストラはコレギウム・アウレウムで、ソプラノはハンス・ブッフヒール(テルツ少年合唱団員)、アルトはアンドレーアス・シュタイン(同団員)、テノールはテーオ・アルトマイヤー、バスはバリー・マクダニエルです。
ちなみに、チャールズ3世の戴冠式(2023年)に招待されたジョン・エリオット・ガーディナーたちが、このカンタータの第1曲を式の直前に演奏していました。宗派のちがうバッハの、しかもカンタータの合唱曲が演奏されたということは、戴冠式がめざした、諸宗派融和の試みのひとつだったのかもしれません。歌詞も特定宗派に偏っていませんし。
CD : BVCD-38126~2(deutsche harmonia mundi)