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『プリズンの満月 』 [ハードカバー] 吉村 昭 (著)

2011年03月20日 | 本と雑誌

110320_book_prison プリズンの満月 [ハードカバー]

吉村 昭 (著)

この小説は、すこし変わった形式をとっている。

刑務官として定年退職を迎えた主人公、架空の人物、鶴岡が早朝、趣味の釣りに出かけるシーンから始るが、あとは鶴岡の回想の形をとった史実に忠実な歴史記録となっていく。終戦からすこし経った昭和25年(1950年)の戦犯収容所としての巣鴨プリズン(巣鴨拘置所)の日々の様子が例によって綿密な取材によって克明に描かれている。いわば歴史の盲点と言える部分に光を当て、主張を加えず淡々と描き出すことによって、今なお検証されるべき日本の問題をあぶりだしている。物語としては拍子抜けの感も残ったが歴史小説(記録)としては重厚で満足感があった。

巣鴨プリズンは、現在の東京拘置所の前身にあたり、跡地は、小説にも出てくる池袋のサンシャインシティとして再開発され、処刑場周辺は建物が建てられず、豊島区立東池袋中央公園となり、慰霊碑「平和の碑」が建立されている(ウィキペディア 巣鴨拘置所

読みながら、自分はなんと歴史を知らないことだろう、と思わずにはいられない。

さて、きのうの超満月は、読書中、偶然知ったのだが、タイトルの満月の意味がいまだにわからない。

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
今なお消え残る巣鴨プリズンの影―。日本人刑務官が目撃したプリズンの「真実」。戦犯とは、東京裁判とは何だったのか…。戦後五十年に問う迫真、感動の長編小説。

登録情報
ハードカバー: 219ページ
出版社: 新潮社 (1995/06)

発売日: 1995/06

文庫本

プリズンの満月 (新潮文庫) プリズンの満月 (新潮文庫)
価格:¥ 420(税込)
発売日:1998-07

内容(「MARC」データベースより)
昭和25年(1950年)、巣鴨プリズン。刑務官として赴任した男が見た米軍と戦犯、日本人職員の凄絶な葛藤の日々。戦犯とは、東京裁判とは、一体何だったのか。戦後50年に問う迫真、感動の長編小説。*

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
40年におよぶ刑務官生活にピリオドを打った鶴岡に、再就職の話が舞い込んだ。それは、巣鴨プリズン跡地に建つ高層ビル建設の警備を指揮するというものだった。鶴岡の脳裏に、かつて自らが刑務官として勤務したプリズンの情景がよみがえった―。敗戦国民が同国人の戦犯の刑の執行を行うという史上類のない異様な空間に懊悩する人々の生きざま。綿密な取材が結実した吉村文学の新境地


いつもより14%大きく、30%明るい満月Super full moon がなんとか見えた曇り空

2011年03月20日 | うんちく・小ネタ

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昨夜深夜1時過ぎ 名瀬長浜町

====きのう==きょうのツイート 超満月:スーパーフルムーン

今夜の満月は19年ぶり通常より14%大きく30%明るいという超満月:スーパーフルムーン。昨夜は周りにオレンジ色のリングが。英語動画→ http://www.youtube.com/watch?v=r1yalg_Apdw

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