奄美 海風blog

写真。植物や本 ネットで映画感想。相撲見てツイート
04年4月~14年11月ブログ人
トップへはタイトルをクリック

『普天間基地問題から何が見えてきたか』[単行本]

2011年03月18日 | 本と雑誌

今週は震災のTVが気になり読書も進まなかった。

110318_book_futenma

普天間基地問題から何が見えてきたか [単行本(ソフトカバー)]
宮本 憲一 (編集), 西谷 修 (編集), 遠藤 誠治 (編集)

ある意味、両極の 本2冊。『誰も書かなかった沖縄』―被害者史観を超えて』は以前読んでいたのだが、政権交代以前に読んだためか、あまり記憶がなく、再読した。

福島の原発の現状については、楽観論と悲観論の論者がネットで、互いを鋭く攻撃している。「政府広報やTVの識者は、何もわかっていない、我こそは・・」とたがいにもっともらしい。衛星放送や有料TVなど彼らを利用する放送メディア。それらの一部はネットに漏れ出てくる。それら鋭い少数意見のツイートを見ると、つい、リツイートしたくなる。自分もその識者と同じ知識をもったような気分になれる。しかし、考えてみると自分が、放射能と放射線、原爆、放射性物質、燃料棒などなど、TVで頻繁に耳にする単語のどれひとつ基礎的知識もないことに気づき、リツイートを思いとどまる。TVで繰り返し言っているアナウンサーや、専門家の解説者の言葉も、よく考えると難解、あいまいで実はなにもわからない。今の事態を招いたそもそもの原因が停電だと知ったのは一週間たった昨日のことだった。今、懸命に行なっていることが成功したらどうなるのか、結果がでるまでどの位の時間がかかるのか、などあまり言ってはくれない。「このままの状態が続くと多量の放射性物質が漏れ出すおそれが」といっても、どのくらいの時間続くとそうなるのか?そうなるとどうなるのか?多量でなく少量ならすでに漏れているのか?は言ってくれないのだ。一番肝心な所ほどよくわからない(アナウンサーの声の調子で事態の深刻度を測るしなないのか。)

しかし、こうした事は、沖縄の基地問題(日本の政治問題なのだが)にも似ているのではないか?

2冊の本を読んで、原発問題との共通点、また違う点など強く考えさせられた一週間だった。

このような災害を起きてしまうと、安全保障(この言葉の意味は歴史的検証が必要)の問題については、勇ましい、抑止力論など説得力を減じるように思われる。

内容(「BOOK」データベースより)
政権交代が引き起こしたひとつの大きな波が、沖縄の普天間基地移設問題であった。「最低でも県外」と言明した鳩山首相に対して、沖縄から大きな期待が寄せられる一方、本土メディアなどでは「日米同盟の危機」「米国は怒っている」という反応が主流であった。このギャップの大きさは何なのか、なぜなのか。声命を発して、根本からの議論を呼びかけた本土・沖縄の識者が本質に迫る。

登録情報
単行本(ソフトカバー): 200ページ
出版社: 岩波書店 (2010/12/11)

発売日: 2010/12/11

============

普天間基地問題から何が見えてきたか 普天間基地問題から何が見えてきたか
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2010-12-11

=============

誰も書かなかった沖縄―被害者史観を超えて 誰も書かなかった沖縄―被害者史観を超えて
価格:¥ 1,628(税込)
発売日:2000-06