日本の古い映画を見るには、少々気合を入れなければならない。
少し義務感?もあるので最近はそれも苦にならず本数も増えた。ハズレの最新映画を見てしまった後によく見る。
日本映画の巨匠と言えば下↓の三人の名があがるが、成瀬巳喜男はその4人目にあげられることが多い。
3人に比べると成瀬は苦労人で、女性映画の名手として知られ、高峰秀子とのコンビの作品が多い。
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2021年12月04日 | 映画
この「銀座化粧」にもロケシーンが多くあり、当時のトルコ風呂の看板をつけたビルが映っていたりする。私が生まれる直前の銀座の街の様子はそれだけでも目を見張る。
また成瀬は時代性を意識した監督として知られ、街角の看板など作中にさりげなく当時の世相を盛り込むことが多い。これは他の監督の作品でも見られることだ。
戦後ではチンドン屋が登場することが多く、その音を聞くだけでナゼか映画を見ている気分がもり上がるものだ。
監督 成瀬巳喜男
脚本 岸松雄
出演者 田中絹代、香川京子
音楽 鈴木静一
撮影 三村明
配給 新東宝
公開 日本の旗 1951年4月14日
上映時間 87分
製作国 日本
=== 以下
日本映画監督三大巨匠(wikipedia調べ)
黒澤明 1910年-1998年)ダイナミックな映像表現、劇的な物語構成、ヒューマニズムを基調とした主題で知られる。
黒澤作品は強い人間信頼と人生肯定を特徴とし、現実社会で困難な状況に追い込まれた主人公が、それを契機にして人間的に再生する姿を描くことが多い。
小津安次郎 1903年- 1963年 ロー・ポジションによる撮影や厳密な構図などが特徴的な「小津調」と呼ばれる独特の映像世界で、親子関係や家族の解体をテーマとする作品を撮り続けたことで知られる。
溝口健二 (1898年 - 1956年)ワンシーン・ワンショットや移動撮影を用いた映像表現と完全主義的な演出で、社会や男性の犠牲となる女性の姿をリアルに描いたことで知られている。
わたしは上記3人のなかでは溝口健二の映像が好きだ。ハリウッドの監督は黒沢を、ヨーロッパの監督は溝口を強く推す人が多い。
ーーーほかに
岡本喜八(1924年 - 2005年)技巧派とされ、クランクインの前にすべてのカット割りをコンマ秒単位で決め、撮影に臨んでいたといわれる。
また『戦争批判・明治維新批判』をライフワークとして掲げ続けた。
市川崑 1915年(大正4年) - 2008年 娯楽映画からドキュメンタリー、更にはテレビ時代劇ドラマまでを幅広い。
『ビルマの竪琴』『炎上』『おとうと』『鍵』『東京オリンピック』『股旅』の他、『犬神家の一族』
テレビドラマの演出作品に『木枯し紋次郎』
スローモーションを上手に使い「市川マジック」とも。独特の映像表現は、後進の映画監督の一部に影響を与えている