カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

興福寺境内

2005年11月08日 | ☆ ふるさと・大和

興福寺五重塔の水煙が、秋の空に存在感がある。
奈良の好きな風景の一つである。
五重塔の全景も良いが、この時期どうしても、人が多すぎる。
水煙は空を掴むようにして、人を寄せ付けることもない。
塔の屋根を覆うような、桜の葉も紅葉し始めている。

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興福寺境内の中を、南円堂から北円堂へと歩いている途中で、この木の実を見つけた。
真っ青な空に、黄色い実が鈴なりになって、塀の外にも突き出ている。
歩いている人が、立ち止まって眺めながら「柿じゃないわね」「花梨でもないし」「蜜柑にも見えないね」
など、口々に言っては、暫く見て去っていく。
私自身思っていることが、その人達の会話と同じだった。
いったい何の実でしょう。
それにしても綺麗なこと。

南円堂と北円堂


南円堂は、西国三十三所観音十例の第9番の札所であるためか、いつもお参りの人が絶えない。
柵も塀もなく、勿論拝観料も取らない、開かれたお寺である。
したがって、札所巡りの人以外、街の人の信仰も多く集めているようだ。
子規の句に「秋風や囲いもなくて興福寺」と詠まれている。
下の写真は、北円堂である。
ここは、日頃閉まっているが、今は、堂内の国宝を公開している。
めったにない機会だったが、友人と会う約束の時間が近づいているので、足早に去らざるをえなかった。

コメント (12)
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