矢田寺の裏山を一回り登ったり降りたりしながら、八十八所の石仏を辿るヘンロ道を、楽しみな紅葉を求めてお参りした。
落ち葉をかさかさと踏みしめながら、このような道を登る。
暫く山歩きをしていない上に、前日何かの拍子に左足の膝下の痛みを、感じていたので不安を抱えていたが、登山用のストックとお連れの方々の思いっきりゆっくりペースに助けられて昨日の痛みを忘れて転ばないようにだけ気をつけて歩いた。
多分お大師様が護ってくださっているに違いないと、木にかけられた札に励まされている私だった。
紅葉谷と呼ばれる斜面一帯の紅葉は、真っ赤に燃えているように谷を染めていた。
楓の種類が多いので、紅葉あり、黄葉あり、緑葉ありで、こんなに美しい紅葉に出会えたことは、本当に嬉しいことだった。
何年か前にお参りしたときより、木が大きく育ちその分紅葉が嵩を増したようで、この遍路道のお世話をしてくださる方々のご苦労の賜物だと感謝する。
登るよりも下る方が大変だったが、ご一緒の皆さんに支えられて、滑ることも、転ぶこともなく無事八十八番大窪寺に結願することができた。
その上嬉しかったことは、昨日の膝の下の痛みが、全くなかったことである。
「歩けば治る」以前もこんなことがあった。
一晩過ぎた今日も、全く痛みがなく、計画通り明日香方面へいってくることができた。
16432歩