カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

60年ぶりのご縁 「瀬戸内寂聴遊行」を拝聴して

2011年12月24日 | ちょっとおでかけ

4日間ブログをお休みしておたら、もう今日はクリスマスイブだ。
寒いイブで、ホワイトクリスマスになりそうだ。

そのお休みの間に、和歌山県の根来寺にお参りした時のことも書き残したく思っている。
家事の多忙に追われ少し後に回ってしまいそうである。


22,23日と1泊で名古屋市中区金山の、中京大学文化市民会館へ、瀬戸内寂聴さんの遊行を聴きに行った。
講演の日は22日だったので、無理をすれば日帰りができなくもなかったが、時間的に慌てるのが苦手になってきているので、会場近くのホテルに泊まった。
「ほほえみだより」210号がパソコンを開けなかった間に届いていた。
テレビでの寂聴さんの放映のあるときは番組表を見てチェックしながら、必ず観る事にしているが、実際にお目にかかってお話を聴くのは、約60年ぶりである。(記憶に誤りがあるかもしれないが、寂聴さんがまだ有髪で、瀬戸内晴美さんの頃だった。)
京都で行われた全国国語研究大会の時、講演の講師だった。
長い髪を後ろで束ねて、着物姿の美しい講師先生だった。
そんなときだったが不思議にも私の本棚には、「晴美」さんの書物はなく「寂聴」さんの書物のみである。
京都に来るまでのお話をありのままに話されたのが、妙に私の興味を惹いた。
得度されてからの書物は、かなり読んでいる。中でも訳 源氏物語は10巻を今も座右の書として読み返し読みかえししているのと、「釈迦」はいつもバックに入っている。
いわば寂聴フアンとして半世紀、ご縁を持ち続けていると思う。


左・お土産の微笑み日記。 中・1ページ目の寂聴さんとメッセージ 右・私が毎年使っている元気手帳11年版
    

ステージには椅子が用意されていた。
高齢の上、東日本大震災の前には、圧迫骨折で50日間ベットでの生活だと聞いていたので、回復された今も2時間に近くステージに立ちっぱなしは、大変なことだと思っていたが、開幕と同時ににこやかにステージ中央に歩んでこられた、その矍鑠とした動きと、椅子は向こうに避けて、ずっと立ってお話をされるという、お元気さに心から拍手でお迎えした。

遊行のテーマは「生きることはありがたい」
人は縁ができて絆が結ばれることを、講演前に楽屋を訪ねて来た方との、得度されて間もない頃、愛宕参りをしたときの出来事でのご縁の嬉しかったお話から、大切なことは縁であることを説得力のある話をされた。
また、人は生まれながらにして与えられた命はきまっていること、それを仏教では「定命」ということ。
今生かされていることは、定命があるゆえに、「今をせいいっぱい生きる」ことの大切さをいろんな面から熱く語られた。
絶えず肯きながら聴き、拍手と笑いが会場に満ち溢れた講演だった。


      

遠くから来た甲斐があったと、ほのぼのとした気持ちを温めながら、金山駅辺りの夕闇の中を歩いている時、キャンドルナイトの場面の灯りにふと足を留めた。
コメント (8)
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