石光寺門前の桜を見た後当麻寺へ行きました。裏の方から行ったので奥院のまだ上に出ました。離れた場所から見ても、桜並木が続いているのを目当てにして行きました。道路はこの日の強い風で散った花弁で白い花桟敷のように綺麗です。
奥院の後ろに歌碑があったのを思い出してそこを訪ねました。石段もこのように花弁を受け止めて花模様です。踏みしめるのが惜しいようにそっとあるきました。
歌碑は桜の枝をかざして花の季節には一層趣があります。
二上山の雄岳頂上に葬られている大津皇子の和歌が、犬養孝先生の揮毫であるのが見られます。奈良時代の女流歌人石川郎女に贈った相聞歌です。石川郎女は万葉集に84首もの多くの歌を残していますが、同名の歌人もいたとか、謎の多い、奔放な恋に生きた女性と言われています。
大津皇子も石川郎女との和歌のやり取りがあり、ロマンチックな恋の展開があったのでしょう。
二上山の麓の地に歌碑を建てた當麻町の粋なはからいとも思えます。
降ったり止んだり、大風が吹いたりした日でしたが、不思議とカメラを持ってぶらぶらしているときは、雨が上がっていたのは幸いでした。