長門湯本温泉に来たもう一つの目的は童謡詩人の金子みすゞに触れること。
金子みすゞは長門湯本温泉のもう少し先の仙崎が生誕の地で記念館もある。
しかし温泉街には石碑やそれらしきものが無く漸くモザイク画詩文に接す。
詩歌:「こだまでしょうか」
遊ぼうっていうと、遊ぼうっていう
馬鹿っていうと、馬鹿っていう
もう遊ばないっていうと、もう遊ばないっていう
そして、あとでさみしくなって
ごめんねっていうと、ごめんねっていう
こだまでしょうか、いいえ、誰でも。 (金子みすゞ)
鑑賞:なんて素直で、正直で、透明で、優しくて、純心で無垢なことばを
繰り出す人なんだろう。金子みすゞの詩は一貫してこの清らで涼や
かで、ほのぼのした言葉で溢れている。心がポワ~ンと解放される。
追想:帰りの列車の関係で、金子みすゞ記念館まで行けず、長門湯本温泉
でなんとか金子みすゞの影に接したく探した結果、映像のモザイク
画の民家を音信川沿いに発見。電車を乗り継いで来たかいがあった。
記録:この民家のモザイク画は、「みすゞ燦参sun実行委員会」が新名所
づくりを目指す「プロジェクトⅯ」の一環として制作されたものだ。
縦3メートル、横9メートルの壁画で、1枚1枚に観光客や市民が
メッセージなどを書き込んだ仙崎名物の蒲鉾板を8,000枚填め込んだ。
参照:金子みすゞ生誕の地仙崎にある金子みすゞ記念館(金子みすゞ記念館HP)
( 2018年 山口県 温泉観光紀行 完 )